ジョコビッチはチャンピョンの資格なし!

ウィンブルドンの男子シングルス決勝戦。第3セット中、ノバク・ジョコビッチは騒ぐ観衆に向かって、「Shut the fuck up(黙れ、コノヤロウ)」と発言。

日本の主要メディアは拾っていないが、ウィンブルドンのコート上でこの表現は禁句だ。決して口にしてはいけない言葉。

アメリカの飲み屋でこの言葉を使ったらパンチが飛んでくることを覚悟しなくてはいけない。喧嘩を売っているのに等しい。

映画やテレビドラマではいくらでも使われる表現だが、日常生活で本気で使うべきではない。というより、人間の資質を問われる。

ウィンブルドンのチャンピョンとしての資格なしだ!

djokovic7.16.18

Photo from Pinterest

トライリンガルの悩み

今日(5日)の午後4時過ぎ、記者仲間とお茶をした。

私を含めて3人。あとの2人はイギリス人とオランダ人で、よくお茶をする仲間である。話題は日本人女性から言語の違いまでさまざまだった。

今日の会話で印象深かったのは、イギリス人の記者が素直な感想として「不安定さが問題」と言ったことである。

何が不安定なのか。彼はイギリス人としてイギリスで生まれたが、父親の仕事の都合でフランスで長い間暮らした経験をもつ。しかも幼少の頃からフランスにあるドイツ人学校に通うという複雑な環境で育った。

家庭内では英語、学校ではドイツ語、近所の子どもとはフランス語で話をしていたので、いまでも英仏独の3カ国ができる。いわゆるトライリンガルだ。

3カ国語ともに「訛り」がない。日本外国特派員協会にいるドイツ人とフランス人の知人が彼の独語と仏語を聴いていて「完璧」と言っている。

しかし「完璧」という言葉は曖昧であり、主観的である。本人は自然に3カ国語を使いわけているが、同じレベルであるわけではない。

厳密に言えば、3つの言語がどれも完璧ではないということでもある。英語が一番得意で、フランス語とドイツ語はあとからついてくる感じらしい。だからずっと「不安定」なのだという。

日本人の妻との間に子どもがおり、いまの生活地が日本なので「子どもにはまず日本語を完璧にマスターしてほしい。他言語は10%くらいでいい」とはっきり述べた。

周囲からは「トライリンガルでいいね」と言われるが、本人はずっと不安定な言語感覚に悩みを抱きつづけていることが今日、分かった。

よく話をする記者だが、今日初めて言語についての「本音」を聴いた。

トランプの威嚇

10月7日付のトランプのツイッター。

「・・・北朝鮮はこれまで(米国と)いくつもの合意を交わしたが、インクがかわく前に違反して米交渉者を笑い者にしてきた。今となっては(軍事攻撃だけが)残された道だろう!」

金正恩をまた挑発した。

ただ、今回も言葉だけで、実際に手をだすことはないだろうと考える。とことん「刈り上げ君」を追い詰めるつもりだが、金正恩が「わかりました。核兵器は諦めます」という言葉を吐くことはないはずだ。

このままの状態がしばらく続き、米朝だけでなく周辺諸国も少しずつ慣らされていく状況になっていくと読む(北朝鮮問題の落とし所)。(敬称略)

DSC01860

<新時代の街並み(香港島)>

9月10日のブログの続きーー。

北朝鮮問題について20代の男女と話をしたが、香港人にとって北朝鮮の核兵器の脅威は「実感がないです。大事なことではあるけれども、正直にいうと他人事」というのが2人の共通する思いで、話は深く進まなかった。

それよりも2人の英語が素晴らしく、トピックを代えて香港の英語教育について訊いた。

というのも、こちらに来てからいろんな人に話しかけていたが、英語のできない人が「多くなった」という印象が強かったからだ。

本来は私が広東語を喋るべきなのだろうが、そこはごめんなさいというしかない。

25年前に初めて香港に来た時は、まだ本土に返還される前で、タバコ屋のおばさんも流暢な英語を話したので感心した。イギリスの教育システムの恩恵だが、あの英語力はどこへ行ってしまったのか、という思いが強い。

香港生まれの青年が言った。

「英語ができないのは香港人ではないです。本土から来た人か他国の人です。いま多くの人が香港に流れているのです。ただ本土に返還されてから、香港人の英語力は落ちたかもしれない」

ショッピングモールで働いていた女性の英語は、まるでアメリカ人のような滑らかさだった。香港以外での居住経験はなかった。

「香港では小学校に入ると英語の授業がありますから、高校卒業までにはほとんど人が話を話します。普通だと思いますよ。外国人も多いので、英語を使う機会はたくさんあります。日本人観光客も多いですが、彼らの英語力は・・・ご承知の通りです」

最後は口ごもっていた。

日本は今後、来日する外国人が増え続けると予想されている。昨年は2400万人超。2030年には6000万人になるとの予想もあり、英語の使う機会はいくらでもある。

外国に行かなくても、英語を磨くチャンスは増えるが、それで英語力が向上するかどうかは別問題で、あとは本人次第ということになる。

夏休みで香港・マカオにきている。

ツイートで「香港風ワンタン麺を食べにきました」と書いたように、本場のエビワンタン麺を食べるのが目的だった。

wantanmen9.10.17

連日、「参りました」の連続で、お腹を減らすために歩いて、食べて、そしてまた歩いて食べる日々である。

自身の好きなものに序列をつけるとすると1位が鮨で、2位が広東料理だろうと思う。それくらい香港の広東料理はいける。ワンタン麺は入り口に過ぎず、その先は奥がみえない。ここに住まない限り、奥がどれほど深いかわからない。

食べることもここに来た理由の1つだが、実は香港とマカオが中国にもどり、特別行政区になってから市民はいったい北京政府をどう思っているのか。それが知りたかった。

マカオでは地元の人と話ができなかったが、香港では2人の広東人と話しこんだ。もちろん2人だけなので、一般論には広げられない。

1人は「独立運動の機運もある」と真剣にいった。北京政府が圧力を加えてきているので、できれば香港は香港として自治権よりも独立が望ましいという。

その後にスタバで話をした女性は「独立運動は進歩的な学生たちの行動」ときっぱり言って、このままでいいと述べた。

1997年に本土に返還した香港は「50年不変」という約束を北京からとりつけて、1国2制度のシステムを形の上では続けている。さまざまな問題はあるが、2047年までは2制度が守られてしかるべきだと希望論を口にした。

残念なのは、2人に北朝鮮問題を訊くのを忘れたことだ。明日、誰かをつかまえよう!

DSC01874

九龍半島北部の市場。