脅威:数千隻の中国漁船

2024年の秋以降、東シナ海で少なくとも4回、数千隻の中国漁船が隊列をなして軍事演習をしていることが確認された。今日(5月25日)の朝日新聞(朝刊)が報じた。

同紙では2024年10月以降、少なくとも4回と記されているが、少しリサーチをすると、2016年8月には尖閣諸島周辺に200〜300隻が集結していたし、別の資料によると、1970年代から中国による南シナ海実行支配が始まっていた。中国は漁船の活動を既成事実化し、武装した漁船監視船を派遣し、最後は海軍艦艇を展開して海洋権益を拡大する狙いがあるという。

中国は現在、約3万隻の商用トロール漁船を保有している他、約5万隻の機帆船も持つと言われている。これらの船舶は漁船という位置づけではあるが、漁船を隠れ蓑にして、機雷設置などを行えるばかりか、「海における人民戦争」を支えることができる海上民兵としての役割もあるという。

海上民兵の部隊は、普段は漁師などをしている海洋産業の従事者だが、必要に応じて中国海軍や中国海警局を補完する役割を担っており、北京政府が「さあ台湾を占領するぞ」という掛け声をかけた時に一斉に右向け右でまとまることができることを想像すると、空恐ろしくなる。

人類滅亡?:スーパーコンピューターの予測

人類が今世紀末までに滅亡する可能性があるという予測は、数年前にすでにメディアに登場している。皆さまもどこかで見聞きされたことがあるかもしれない。

2022年12月19日、国連生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)がカナダのモントリオールで開催され、そこで発表された研究発表が2100年までに地球上の生物の4分の1が滅亡するという内容だった。その時のニュースは漠然と記憶にあるだけで、詳細は覚えていなかった。

ただ今日、ネットであるリサーチをしていると「気候変動による地球規模の絶滅」という記述に出会い、あらためて人類滅亡という可能性に触れて少しばかり恐ろしくなった。この研究は、欧州委員会の科学者であるヘルシンキ大学のジョバンニ・ストローナ氏とオーストラリアのフリンダース大学のコリー・ブラッドショー氏が主導したものである。

2050年までに全動植物の10%が失われ、2100年までには27%にまで増加するというものだ。上記の科学者はその原因は「資源の乱獲」「気候変動」「土地開発の変化」「汚染」「生物学的侵略」にあるとしている。ただ地球の歴史を振りかえると、動植物の絶滅は繰り返し起きていることで、ある意味では「必然」と言えるのかもしれない。

地球が誕生したのは今から約46億年前のことで、生命はそれ以来「大量絶滅」を5回経験してきたといわれている。恐竜が絶滅した約6600万年前(白亜紀末)が5回目にあたる。それ以外にも、約2億5000万年前のペルム紀末には三葉虫やフズリナなど、生物の9割が死滅する大危機があった。

こうした流れを考慮すると、6回目が起きることは納得できるのだが、その前に人間は他の惑星に移住する手立てを具現化するとか、なんとかして多くの人類を救う方策を立ててほしいと思うのは私一人ではないはずだ。

トランプの心根

「奇襲については、日本より詳しく知っている人がいるというのか?なぜ私に真珠湾(攻撃)について事前に言ってくれなかったのか」

ホワイトハウスで高市早苗首相(以下高市)と会談したトランプ大統領は20日、米国のイラン攻撃が奇襲だった点に触れて、こうおどけてみせた。ともすれば他国の元首には厳しい態度で接することもあるトランプ。しかし、日本の首相に対してはいつも親日的な態度で接している。

私は1990年にワシントンでジャーナリストとして独立して以来、ずっと日米会談を見てきているが、米大統領の態度には篤志(とくし)と呼べる共通する思いやりを感じる。トランプは他国の元首には攻撃的な言動を見せもするが、日本の首相にはいつも米国的な優しさを表すのだ。

外交は人間対人間の関わり合いが基礎になる。いくら外野席で専門家があれこれ捲し立てたとしても、日本への接し方には温かさが滲む。これは日本の歴代首相が米大統領には決して逆らわなかったということに尽きるかと思う。それをホワイトハウス側はよくわかっているのだ。

主義主張を前面に出すよりも、良好な二国間関係を重視して柔軟に接していく方が得策であるということを日本人は知っているのだろうと思う。

米・イスラエル VS イラン(1)

「こういう流れになるかもしれない」という予感はあったが、実際に双方で大規模な軍事攻撃をしかける戦況を眺めると、暗澹とした思いに陥らざるを得ない。

米・イスラエル両国はイランが以前から核兵器やミサイルの開発をしていることを熟知しており、今回の攻撃はその開発を阻止するためというのが理由になっているが、これは新たな戦争の幕開けといっても過言ではない。トランプ大統領(以下敬称略)やイスラエルのネタニヤフ首相は本当にイランを攻撃して、状況が好転すると思っているのだろうか。

今回の軍事攻撃で、最高指導者ハメネイ師が死亡したという情報が流れているが、それでイラン側が「はいわかりました。もう戦いは止めます」という展開にはならないだろう。むしろ流れは逆で、イラン側は自国のトップが殺害されたということで、これまで以上に米国・イスラエルに対する敵対行動を強めてくるはずである。そうなると戦況は拡大し、しばらく3国の戦いは続くと思われる。

トランプは身の危険を感じざるを得なくなるだろう。軍事力を行使するということは負の連鎖が続くということであり、至るところで悲劇を生むということになる。

これまでも書いてきているが、人類の歴史というのはある意味で「戦争の歴史」であり、過去5000年を眺めても戦争は繰り返されてきた。本当になんとかならないのかといつも思うが、人間が「戦いの意識」を持たなくなることはまずないので、諦めざるを得ないか・・・。

ノルウェーがメダルを量産できる理由

連日、TVでミラノ・コルティナ五輪を観ている。オリンピックという場で選手たちが全力を振り絞り、真剣な眼差しで競技に向き合っているのがTV画面から伝わってくる。しかも、世界のトップ選手たちが集っているので、こちらも真剣に見入ってしまう。

15日までに日本が獲得したメダル数は17個。個数だけで言えば、1位のノルウェー(26個)、2位のイタリア(22個)、そして日本は米国と同数の17個で3位。ただ、メディアが使う序列は金メダル数が柱になるので、ここまで金3個の日本は10番目ということになる。

ここで私が疑問に思うのは、人口560万人のノルウェーがなぜ冬季五輪でメダルを量産できるのかということである。人口100万人あたりのメダル獲得数を比較すると、ノルウェーは米国のなんと72倍の効率だという。その基礎にあるのは、子どもの頃からスポーツを楽しむ権利が法的文書で明文化されているからのようだ(Children’s Rights in Sport(子供のスポーツの権利)。

その中には「子供は自分の意見を述べ、自分からスポーツ活動に参加する権利がある」や、「子供は達成感を味わい、多様なスキルを学ぶ権利がある」といった条項があり、国家レベルでスポーツを推進する文化が背景にある。

さらに、さまざまなスポーツを行わせる中で、一定の年齢まで順位をつけたり、競技優先にしたりすることを認めていないという。厳しいトレーニングをスタートさせるのは、子どもたちが自らの意思で競争の世界で戦うことを決めてからになる。日本も他国と比較すると決して劣っているわけではないが、「ノルウェー流」を取り入れることはできるかもしれない。