これで英語が話せるようになりますか?

今日、ランチを食べた後に有楽町駅前にある三省堂書店に立ち寄った。英会話本のコーナーにいくと、たくさんの新刊本が並んでいる。

英会話本はいつの時代にも高い需要があるが、それで日本人の英会話力が高まったかどうかは定かではない。誰もが知ることだが、英会話本を数冊読んだところでペラペラになれるわけではない。知らない表現を覚えることはできるが、それが会話の中でスッと出てくるかどうかは別問題である。

私はアメリカに25年も住んでいたので、できて当たり前だが、いま振り返ると「いちおう喋れるようになってきた」と実感したのは2年ほどしてからである。言語を習得するためには、特に話ができるようになるためには、毎日浴びるように耳から英語を入れないといけない。それはとりも直さず、頭の中で英語から日本語に訳すのではなく、英語をそのまま理解し、英語でモノを考えるということに他ならない。

日本語に訳して理解している間はまだ英語が自分のものになっていないということだ。だから「これで英語が話せます!」的な本には首をかしげざるを得ない。

友に会いに…

大学時代の親友に会うために大阪に赴いた。久しぶりの新幹線は心の中に旋風を呼び込んでくれるようで、快適だった。

S氏は前回会った時とほとんど変わらず、会話の流れはまるで学生時代が戻ってきたかのようで「真の喜び」といえるものだった。何十年経っても同じ空気感を味わえる友は貴重である。

中国のスパイ活動が下火に?

2023年2月、米国が中国のスパイ気球を撃墜したニュースは広く報道された。

米国側は中国がスパイ目的で偵察気球を打ち上げて米国領土に飛ばしたと解釈しているが、中国側は全面的に否定しており、撃墜事件から7か月経った今も、両国は独自の立場を譲らない。

9月16日、米首都ワシントンの中国大使館の報道官である劉鵬宇氏は米メディアに対し、次のようにスパイ活動をしていたわけではないことを改めて強調した。

「事件以来、気球は気象やその他の研究目的で使用された無人の飛行船であり、米国領空への進入は全く予期せぬ、不可抗力によって引き起こされたと繰り返し申し上げている」(続きは・・・中国のスパイ活動が下火に? 11月の米中首脳会談への配慮か

問われる国連の意義

日本時間19日、ニューヨークの国連総会にウクライナのゼレンスキー大統領が登壇した。ロシアに軍事侵攻された国の代表であり、初めて訪れた国連でどういった話をするのかが注目された。

「我々は団結することで各国に平和をもたらせることができ、団結することで戦争を防止できるはずです。ロシアの欺瞞と侵略を許容してしまうと、この会場の多くが空席になるでしょう。どんな戦争も最終戦争につながりかねないのです。侵略戦争が二度と起きないように我々は団結するしかないのです」

たいへん真っ当な主張である。国連という場で、特にロシアの代表団に平和の尊さを訴えたかったに違いない。だが、皮肉にも、会場には多くの空席が目立ったばかりか、ロシアの代表団はゼレンスキー氏の演説中にスマホを見ながら談笑していた。

こんなことでいいのだろうか。国連という場が以前よりも軽視されてきているように思えてならない。同氏はこうも述べた。

「兵器化を抑制し、戦争犯罪を罰し、国外追放された人々を帰国させ、占領者は自国に戻らなければならない。私たちは団結してそれを実現しなければならない」

まさにその通りで、国連という場を最大限に利用し、国際機関としての役割を強化してロシアの蛮行を止めなくてはいけない。米国だけでなく日本政府も役割を担って、戦争防止に努める必要がある。これは机上論としてではなく、国際舞台で本当に動いてほしいと真に願う。