祝ドイツ戦勝利

昨晩の試合は、多くの方も同じ思いだったと思うが、前半日本が劣勢に立たされた時は「このままでは勝てない」との考えを持たれたかと思う。あらためてドイツサッカーの強さと世界のレベルの高さを痛感させられた前半だった。

発表されたボールの支配率はドイツが65%で日本は22%。シュート数も25本対11本で、数字だけをみると勝てる試合ではなかった。前半を見終わって、「負け試合を見続けるのも辛いので、もう寝るか」と思ったが、結局最後まで観たことで日本勝利を一緒に味わうことができた。

中学時代に一時期、サッカー部にいたというだけでサッカーに詳しいという理由にはならないが、サッカーという競技は「押され続けていても試合には勝つことは可能」ということをあらためて教えてくれたかと思う。バスケットボールなどではほとんど無理で、サッカーならではの試合展開だった。

ワンチャンスを活かす技術と執念。そして決して諦めない精神性が重要で、日本は見事にそれを体現して示してくれた。これからが楽しみである。

世界人口80億人に

以前から報道があったように、世界の総人口が来週80億の大台に乗る。いつもと変わらない日常生活を送っているかぎり、地球規模で人口が増え続けている現実はなかなか実感できない。だが、80億という数字はとてつもなく大きいし、国連が予測するかぎり、この数字はさらに伸び続けていくという。

1950年には25億という数字だったが、過去72年で3倍以上に増えたとことになる。いったいどこまで増えるのか。国連は2030年には85億人に、2050年には97億人にまで増えるとみている。ただ、この人口増加は出生率が上昇していることが理由ではない。出生率はむしろ下がっているのだ。

2021年、世界の女性が生涯に産む子どもの数は平均2.3人にまで落ちてきている。1950年は5人だったので、半分以下になった。人口が増え続ける最大要因は「死ななくなった」ことなのである。「死ななくなった」というのは、平均寿命が延びたということである。世界の平均寿命は2019年時点で72.8歳。1990年と比較すると9歳も伸びている。

さらに国連が発表した資料を眺めて驚かされるのは、長年人口で世界のトップを走っていた中国が、早ければ2023年にインドに抜かれるということだ。中国の人口はこれからゆるやかに減少していくという。インドは逆に2050年には17億人になると予測されている。

数によって地球が狂わされるという恐怖があるが、米シンクタンク、ウィルソンセンターの研究者ジェニファー・スキューバ氏はこう述べる。

「人間が地球に与える影響というのは、数よりも行動によっての方がはるかに大きい」

つまり限りある地球という惑星で、好き勝手に消費し続けるのではなく、自重し、途上国に転嫁していくということなのだろうと思う。食べるものがなくなり、多くの人が飢餓状態になるのを見たくはない。

英語力というもの

このブログで何度も書いてきているが、私は1982年に渡米し、首都ワシントンに25年間滞在したあと、2007年に帰国した。25年もいたので、英語は普通に話をしていたつもりである。大学院を出てから数年は逐次通訳のアルバイトもしていたので、一応できるということになっている。

ただ帰国して15年がたった。いまでも週に何回かは外国人と英語で話をする機会があるが、やはりワシントンにいた時のようなスムーズさはなくなったしスピードも落ちた。それでも自分が言いたいと思っていることは相手に伝えることができていると思う。それができなければ「25年もいたんだろう」と言われてしまいそうである。

ただありがたいと思うのは、話す力は落ちてもリスニングの力がほとんど落ちていないことだ。聴くだけなので、日本語と同じように耳から入ってくる言葉は自然に理解できる。CNNを観ても、アメリカのラジオを聴いても普通に理解できるので、15年たっても劣化のスピードはリスニングとスピーキングでは違うことがわかる。

あと10年たっても英語を聴く力は、いまとほぼ同じなのではないかと期待している。ただ話す力は落ちる一方なので、意識的に鍛錬していくしかない。

インフルエンザ・ワクチン

私は今年6月に65歳になったので、数カ月前に高齢者を対象にしたインフルエンザ・ワクチン接種のお知らせを受け取っており、昨日、時間があったので近所の医院に行って接種をしてもらった。

久しぶりの注射で、左手上腕部にチクリと射される感覚は新鮮ですらあった。ワクチンの効果は、皆さまご存知のとおり、まったくインフルエンザにかからなくなるものではない。合併症を減少させ、重症化および死亡率を抑制するものだ。

米CDC(疾病予防管理センター)の研究によると、ワクチン接種後の発病予防効果は 65歳未満で70%~90%と報告されている。ただ高齢者の発病阻止効果は34%~55%と限定的である。接種したからといって「絶対にインフルエンザにかからなくなる」わけではなく、「打たないよりはマシ」というところが現状のようだ。たたインフルエンザに感染後、1週間程度で治る人がいる一方で、肺炎や脳症などの重症化により死亡する人もいる。ワクチンはそうした重症化の予防に効果がある。

注射を打たれたあと、医師が「何かききたいことはありますか」と言うので、私は古典的なことを訊いた。

「今晩、お風呂は入ってもいいですか」

答えはもちろん「イエス」だった。

素晴らしき人生

「92歳になったいまも、幕末明治にまつわる文献の山と格闘しながら、週に原稿用紙6枚のペースで執筆を続ける、、、」  

こんな書き出しで、今朝の朝日新聞17面に、ある思想史家の記事が掲載されている。渡辺京二さんは今年7月に『小さきものの近代1』(弦書房)という最新刊を出版。これまで40冊以上の書籍を出版してきてなお、高齢を理由に執筆をやめようとしない。

「読めば読むほど、読むべき資料が増えていく。楽しい晩年のはずが、なぜこんなにしんどいことを続けているのでしょうね」と言うが、本人にとってはモノを読み、執筆することこそが生きがいであり、生きている証を感じられることなのだろうと思う。

いくつになっても人間はやり甲斐をみつけ、追求することが大切であることを教えられる。私もいちおう「モノ書き」を生業にしているが、渡辺さんの年齢まで書き続けていられるか疑問である。

自身にノルマを課しているようにも思えるが、それでも「休んでもいいんじゃない」「そんなに頑張らなくてもいいよ」といった内なる声が湧き上がってきて、年齢を重ねるに従って自分に甘くなる気がしている。

さあ、ピシッと小さな鞭を打ってみますか。