昨晩、中学時代の友人たちとテーブルを囲んだ。1970年に中学に入学してからの知り合いだから、55年来の友だちということになる。普段から頻繁に会うわけではないが、酒を飲みながら話を始めればすぐに打ち解けて、まるで連日のように会って話をしているような親密感がある。
中学時代の話も出たが、最近の話になるとモノ忘れについての話題がでる。68歳にもなると、多くの人が忘れっぽくなる。
「俺なんか5分前のことも覚えてないから」
長身の同級生がそう発言した直後、私はすぐに右手を差しだして、彼と握手をした。60代後半になると、モノ忘れを日々実感するのだ。「5分前のこと・・」というのは多少の誇張もあるだろうが、本当に「さっきのこと」が抜け落ちてしまうことがある。それが年齢を重ねるにしたがって増えてきているので「アチャー」というの感じである。
以前にもこのブログで記したが、人間の肉体は骨にしろ筋肉にしろ、歳をとっても新しく生まれ変わっていくが、ある部分だけは生まれ変わらない。それは脳細胞で、さまざまな試みをして死にゆくスピードを遅くすることはできるが、これは並大抵のことではない。
ただ脳には140億個もの神経細胞があり、毎日10万個の神経細胞が死んでも全部なくなるまでには400年もかかる。しかもこれまでは死んだ脳細胞は生まれ変わらないと言われたが、最近の研究から、運動、食事、睡眠、サプリメントの摂取などによって生活習慣を少し変えることでニューロンの新生を促せることがわかってきた。
これからは老いと戦う努力が必要であり、自身に「さあ、老いをやっつけろ!」とはっぱをかけることにしている。