チカラの衰え

当たり前のことだが、歳を重ねるごとに体のいたるところにガタがきはじめている。若い時よりも耳が遠くなり、眼も悪くなってきている。テレビを観ていても、CMに登場するタレントさんの名前がすぐにでてこなかったり、以前妻と一緒に観たTVドラマのストーリーを忘れていたりする。

これはすべて「・・・力」の衰えといえる。それは「聴力」の衰えであり、「視力」の衰えであり、「記憶力」の低下である。確実に各方面の「チカラ」が弱ってきているのだ。これを「致し方ない」と受け入れることはできるが、できるだけあらがいたいと思っている。できる範囲内ではあるが、、、。

実は先週、私は白内障の手術を受けた。以前から左目に、ぼんやりと霞がかかったような状態が続いていた。自分では「たぶん白内障だろう」と思っていたが、眼科医にいくと、すぐに白内障であるとの診断がくだされた。さらに驚いたのは、レーザー治療ですぐに処置ができるというのだ。しかも5分以内で終わるという。私はすぐに「それではお願いします」と返事をしていた。

手術は本当にアッという間に終わった。術後は黒いゴミのようなものが左目の表面に浮いていたが、3日もするとゴミは少しずつ小さくなっていき、いまは「霞が消えて、快晴の空が現れた」状態である。

白内障は60代であれば7割くらいの人に症状がでるし、80代以上だとほぼ全員と言われている。いま手術をしても将来、再発する可能性は2割ほどあるらしいが、処置をしてもらって今は大変よかったと思っている。

米国の63%の人は給料ギリギリの生活

またアメリカの話で恐縮だが、昨日、ネットニュースを読んでいると「living paycheck to paycheck rises to 63%」という一文が目にとまった。living paycheck to paycheck というのはアメリカではよく使われる表現で、「給料ギリギリの生活をしている」という意味である。

そんな人たちが以前よりも増えて、人口の63%になったというのだ。アメリカ人があまり預金をしないことはよく知られているが、ほぼ6割の人が給料を毎月使い切るような生活で、浪費型のライフスタイルは相変わらずである。

ニューヨークにある「バンクレイト(Bankrate)」という消費者金融サービスの会社が発表した数字では、アメリカ人の53%は1000ドル(約13万7000円)の突然の出費を賄えないという。半数以上の人は13万円のたくわえもないということである。わかっていたことではあるが、改めて数字をみると驚かざるを得ない。

物価があがり、家計が苦しくなっているのは日本も同じだが、「世界一の大国」を豪語している国としてはあまりにもお粗末な数字である。

米国で減り続ける大学生、学費高騰に構造的要因が追い打ち

「米国が長い年月をかけて築き上げてきた伝統が崩れつつある」

米首都ワシントンに住む友人の教育者が、悲痛な声色で言った。いったいどんな伝統が崩れつつあるのか。話を聴くと、まず大学の価値が変化してきているという。

同時に、多くの学生は学費を支払うために借金をし、返済のために仕事をせざるを得ない状況が以前より強まっているのだという。

さらにナショナル・パブリック・ラジオ(PBS)の調べでは、過去8年間で大学への入学者数は11%も減少した。当時の新入生数と比較すると、230万人以上も減っている。

前出の教育者によると、「小規模の私立大学にとっては痛手であり、閉鎖に追い込まれるケースもでている。危機に瀕しているといっても過言ではない」と事態の深刻さを口にする。学生数が減っている理由はいくつかある(続きは・・・米国で減り続ける大学生、学費高騰に構造的要因が追い打ち)。