トランプ:Narutoに変身

Trump faces backlash over Naruto-style hero video - The Japan Times

ドナルド・トランプ米大統領は自身のSNSに「ナルト」に変身した姿を掲載。ナルトは言うまでもなく、漫画家岸本斉史氏の作品に登場する忍者で、里の長である「火影(ほかげ)」になることを夢みるキャラクター。忍者学校でも成績が一番で、陽気で意志が強く、どんな困難や試練にも立ち向かう熱い心の持ち主だ。その人物と自分をダブらせ、これからはなんでも忍術でこなせると願ったのか・・・。

米国の若者が社会主義に傾倒している

過去数年、米国で社会主義に傾倒している若者が増えている。昨日もフィナンシャル・タイムズ(FT)が「米国の若者はなぜ社会主義者になろうとしているのか」という記事を掲載したばかりだ。

少し調べると、米ワシントンにあるシンクタンク「ケイトー研究所」がオンライン市場調査会社「YouGov(ユーガブ)」と共同調査をおこない、18歳から29歳の米国人の62%が社会主義を「好意的」と考えていることがわかった。また共産主義ではどうかとの質問に、同じ年齢層で34%が「イエス」と回答している。私の年代では、社会主義というとムッソリーニのファシズム、ヒトラーの国家社会主義がすぐに想起されて「好意的」と捉えることは難しい。

ハーバード大学出版局が出した『共産主義黒書(The Black Book of Communism: Crimes, Terror, Repression)』(1999)によると、20世紀には約1億人が共産主義によって命を落としたとの記述がある。最近の人たちは、私の世代とでは社会主義への思い入れと価値観、歴史的な受け取りかたが違うので、むしろプラスに捉える傾向があり、それが数字となって表れている。

すでに亡くなったロシア系米国人の思想家、アイン・ランド氏は生前、「社会主義とファシズムはどちらも個人の権利を否定し、個人を集団に従属させ、市民生活と命を政府の権利に委ねてしまう」と指摘してそのマイナス点を浮き立たせた。真の意味での民主主義を実現し、継続していくためには個人の判断力と実行力がかかせない。行動に移すのはわれわれ自身である。

悲観論が先行する米国経済

私は一応ジャーナリストという肩書きで仕事をしているので、毎日広い分野のニュースをチェックしている。特に米国に長く滞在していたので、米国関連のニュースには敏感に反応してしまう。

米国からのニュースで、「インフレとガソリン価格の高騰が労働者を限界まで追い詰めている」という見出しが目にとまった。記事の中にでてきたのは57歳の看護師の女性。数カ月前まで看護師として働いていたが、背中の手術を受けたあとは仕事をしばらく休んでいたため預金が底をついてしまったという。原油供給の逼迫、インフレ波及リスクの増大、ガソリン価格の急騰など、消費者心理に重くのしかかる諸事が重なり、経済的な窮地に立たされている。

米国民はいま、ベトナム戦争、1970年代の石油危機、9.11同時多発テロ、世界金融危機、新型コロナウイルス後のインフレ時よりも経済に対する不安感を募らせているという。前出の看護師の女性は「今はただ、何とか持ちこたられればいい」と心境を語ったが、多くの国民は同じような経済状況にあるようだ。

5月の消費者信頼感指数は過去最低の44.8まで落ち込んだ。すでに米国では5年以上もインフレが続いているので、多くの国民は「限界に近づきつつある」との思いを抱いているという。米商務省が28日に発表した4月の個人貯蓄率も2.6%という約4年ぶりの低さで、これ以上状況が悪くならないことを祈りたい。

増える億万長者

昨日(13日)付けのワシントン・ポスト紙に「米国では億万長者が増えているが、彼らは裕福だと感じていない」という記事が載った。

連邦準備制度理事会(FRB)のデータによると、約6世帯に1軒は純資産が100万ドル(約1億5900万円)を超えており、その数は増えてきている。ただ、新たに100万ドル以上の資産を手にした人たちの多くは自分達が裕福であると感じておらず、「自分たちは紛れもなく中流である」という意識でいるという。

中西部カンザス州やミネソタ州、ジョージア州を含む200以上の都市で、平均的な住宅価格はすでに100万ドルを超えており、数字の上ではミリオンではあるが、以前のような億万長者ではなくなってきている。労働統計局(BLS)のデータによると100万ドルの価値は目減りしていて、現在の100万ドルは30年前の48万ドルと同じとの試算がある。

高所得者は住宅価格の上昇や株価の高騰、そして所得の増加で資産を増やしている一方、低所得者や中間所得者の人たちは物価上昇に苦しむだけでなく、光熱費や住宅・自動車ローンの支払いなどで滞納するケースも増えている。ワシントン・ポスト紙が最近億万長者になった10人にインタビューをすると、「自分が裕福である」と感じている人は一人もいなかった。

例えば、ケンタッキー州に住む土木技師のメッシンジャーさん(68)は42歳の時、退職金口座の残高はゼロだったが、そこからコツコツと積み立て、近年の株式市場の活況もあり、過去5年で貯蓄を倍増させて億万長者の仲間入りを果たした。

日本ではいったい何割の人が億万長者というカテゴリーに入るのだろうか。

新ニューヨーク市長

こういう人物を待ち望んでいた――。

これまで社会のマイノリティーという立場にいた人物がトップに立つ姿は清々しいばかりか達成感が広がるので、4日のニューヨーク市長選に勝利したゾーラン・マムダニ氏(以下マムダニ)には拍手を送りたい。

Thank you, New York City. Last night we made history. Now we get to work.,  Comment MayorElect to learn about the transition. Comment DonateNow to make  a contribution.
from Instagram

アフリカのウガンダで1991年に生まれたマムダニはイスラム教徒で、自らを「 民主社会主義者 ( Democratic Socialist )」と呼んでおり、これまで軽視されてきた市民に光をあてていくと述べる。 「ニューヨークは移民が築き、移民が支え、これからは移民が先導する都市になる」という言葉からも、社会を下から支えて いく前向きな政治姿勢は好感がもてる。

さらに当選を果たしたあと、「希望は生きている(Hope is alive)」と肯定的な発言を繰り返しのべて、市民に勇気を与えた。まだ34歳なので、市長として本当にどれだけの政治力を発揮して政策を形にしていけるかは未知数の部分が大きいが、少なくとも本人の言動からは期待がもてる。

私はマムダニが当選を果たした直後、「かれの最終目標は米大統領に違いない」と思ったが、すぐにウガンダ生まれであることがわかったので、そのオプションは消えた。というのも、米大統領になるためには3つの要件が憲法で定められているからだ。

(1)米国生まれの米国民、(2)35歳以上であること、(3)米国に14年以上居住 。マムダニはウガンダ生まれなので最初の要件に当てはまらず、大統領になるというオプションはない。けれども、ニューヨーク市長として画期的な政策を打ち出して名を残すことはできる。期待したい。