日本でもBlack Friday(ブラック・フライデー)という言葉が一般的になってきた。この言葉は米国の感謝祭(Thanksgiving)の翌日の金曜日のことで、今年であれば11月29日にあたる。米市民にとって、感謝祭はクリスマスに次ぐ祝日といえる日で、家族が集まって七面鳥を食べるのが慣わしだ。
その金曜からクリスマスショッピングが始まり、小売業界では1年でもっとも売り上げが見込める日であるため(黒字)、この言葉が使われている。私が渡米した年(1982年)の感謝祭、アメリカ人の友人がオハイオ州の実家に招いてくれて、生まれて初めて七面鳥の丸焼きを目の当たりにし、舌鼓をうった。その時にブラック・フライデーという言葉を耳にし、意味を教えられた。日本では知らなかった米文化に触れた思いだった。
米国でBlack Fridayという言葉が使われはじめたのは1950年代からだという。そしていま、Cyber Monday(サイバー・マンデー)という言葉が登場している。感謝祭の翌週の月曜日からはじまるオンラインによる一大商戦のことで、週が明けてからゆっくりとオンラインで買い物をするところが特徴だ。いずれにしても、年末商戦にネーミングをすることで売り手側にとっては大きな利点となっている。