さらば猪木!

アントニオ猪木氏が亡くなった。79歳。あれほど元気のいい人はそうそういるものではない。亡くなったというニュースに、心のギアがガクンと2段階ほど落ちるような落胆があった。

上の写真は2013年、外国特派員協会の記者会見に現れたときに撮ったものだ。壇上にきてすぐ、「元気ですかあああ!」と叫び、会場にいるすべての人の心を掌握したような力を感じた。

その日は猪木氏が力を注いでいた北朝鮮の拉致問題についてがテーマで、「北朝鮮との外交チャンネルを私以上にもっている政治家は日本にはいない。日朝のトップ会談が1日も早く実現できる環境を作りたい。それが私の仕事。その道筋をつける自信はあります」と述べていた。

その時までに計26回、北朝鮮に足を運んでいた。その後も毎年のように北朝鮮に足を運び、亡くなるまでに33回も訪朝している。拉致問題だけでなく、国交回復を望んでいたはずだが、野望は叶わなかった。