インフルエンザ・ワクチン

私は今年6月に65歳になったので、数カ月前に高齢者を対象にしたインフルエンザ・ワクチン接種のお知らせを受け取っており、昨日、時間があったので近所の医院に行って接種をしてもらった。

久しぶりの注射で、左手上腕部にチクリと射される感覚は新鮮ですらあった。ワクチンの効果は、皆さまご存知のとおり、まったくインフルエンザにかからなくなるものではない。合併症を減少させ、重症化および死亡率を抑制するものだ。

米CDC(疾病予防管理センター)の研究によると、ワクチン接種後の発病予防効果は 65歳未満で70%~90%と報告されている。ただ高齢者の発病阻止効果は34%~55%と限定的である。接種したからといって「絶対にインフルエンザにかからなくなる」わけではなく、「打たないよりはマシ」というところが現状のようだ。たたインフルエンザに感染後、1週間程度で治る人がいる一方で、肺炎や脳症などの重症化により死亡する人もいる。ワクチンはそうした重症化の予防に効果がある。

注射を打たれたあと、医師が「何かききたいことはありますか」と言うので、私は古典的なことを訊いた。

「今晩、お風呂は入ってもいいですか」

答えはもちろん「イエス」だった。