自分への戒め

いまでもたまにグーグルの検索に自分の名前を入れて、ネット上でどう取り上げられているかをチェックすることがある。

ジャーナリストとして仕事をしている以上、ある程度名前がでてこないといけないだろうし、私が書いたり発言したりすることに対して議論が起きることは覚悟している。「堀田佳男」と入力すると、多くの画像も登場する。いまだに坊主アタマになった2016年の写真もでてくる。

ご存知の方も多いだろうが、あの時、私は「トランプ氏が勝ったら坊主になります」と断言した。坊主になるという発想は、実は自分が持ち出したわけではなく、テレビ番組のディレクターが仕掛けてきたのである。

「堀田さん、ヒラリーが負けたら坊主になるというのはどうですか?」

私はヒラリー氏が負けるとは思っていなかったので、「いいでしょう」と言って頷いた。結果はご承知のとおりである。負けた以上、自分で床屋にいって坊主になるつもりでいたが、選挙直後に呼ばれた番組ではスタジオに床屋さんが控えており、その場で髪を刈られてしまった。それについて文句はない。いい経験だった。

そのあたりから、テレビやラジオに呼んでいただく機会が増えていく。放送メディアにでると共演者に名の通った人たちがいることが多く、私はミーハーなところがあるので、一緒に写真に収まった。ただ「そうしたことに浮かれていてはいけない」との思いをいつも持っているつもりだ。

私の本業はジャーナリストとして正確な情報をいち早く伝えるということなので、主軸を忘れてはいけないと日々戒めている。