東大生の大相撲力士

いま私が注目しているアスリートがいる。東大在学中の大相撲力士「須山」だ。すでに多くのメディアに取り上げられて、ご存知のかたも多いかと思う。まだ前相撲の段階なので、序の口力士にも達していないが、彼は大関を目指しているという。

アスリートという言い方は相撲取りにはふさわしくないかもしれないが、角界に入って上を目指す気構えはすでにできている。身長180センチ、体重104キロの体格はいまでは小兵に分類されるかもしれないが、須山はすでに2勝しており、あと1勝すると前相撲から抜けていく。

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須山は東大の相撲部で主将も経験しているが、大学相撲で際立った成績をおさめたわけではない。それよりも新弟子検査を受ける年齢の上限が25歳なので、ギリギリで木瀬部屋の門をたたいてプロデビューしたという流れだ。それは外務官僚の道を選ぶよりも、自身が描いた夢をまず追及してみた結果である。そこに人間としての魅力がある。

実は須山はまだ東大の学生で卒業していない。東大の前に慶応大学にも通っていたため少しばかり歳がいっている。しばらくは卒業のために学業と相撲の両立のようだが、ぜひ大関とはいわず横綱を目指してほしいと思っている。