玉城デニー知事会見

5月6日午前10時から日本外国特派員協会で沖縄の玉城デニー知事の会見があり、出席してきた。普天間基地の返還を含めて、基地の整理・縮小がいっこうに進む気配が見られないので、私はその点について知事に訊いた。すると知事はこう返した。

「私がこれまで接触してきた米政府関係者の感触から申し上げると、日本政府と米政府はお互いの立ち位置を守っているということです。両国政府が互いに(同問題を)問いかけると、それについての回答はあるが、それ以上の反応はないです」

過去何年も基地問題に進展がないのは、「お互いの立ち位置を守っている」ということに尽きるかと思う。さらに「それ以上の反応はない」ということは、両国は身を切ってまでこの問題を解決しようとは思っていない証なのではないか。

つまり、現状維持でも大きな支障がないのだから「このままでいいのではないか」との思いである。

特に米国側は基地を日本に返還するメリットが少ないので、沖縄に駐留し続けたいはずである。1972年に沖縄が日本に返還されて、今年でちょうど50年になる年だからこそ、基地問題を進展させるべきだと思うが、政府関係者はそうは考えていないようだ。このままでは当分、沖縄の基地問題の解決はなさそうである。