悪化をたどる米コロナ感染:新型コロナ(30)

コロナ感染者数の増加にともない、各種メディアはコロナ関連ニュースを大きく報じている。ただアメリカのコロナ事情を眺めると、日本とでは相変わらず比較にならないくらいの感染者・死亡者の数で、驚くばかりである。

9日時点でのアメリカの累計感染者数は約2219万人で、日本の約28 万と比較すると人口が日本の約2.5倍であることを考えても多過ぎる。さらに死亡者数もアメリカは37万人を超えており、日本の約4000人とでは比較にならない。それでも日本ではいま、緊急事態宣言が1都3県にだされ、今週中には関西3府県にもだされる予定だ。

日米での違いは他にもある。検査数である。アメリカは、日本が昨春からPCR検査数を故意に抑える動きとは逆で、できるだけ多くの人を検査しようとの意図が読める。それは数字に表れている。日本はこの点だけは見習うべきである。

ここまで、アメリカのPCR検査の総数は2億6366万件である。国民1人に1回のペースに近づきつつある。ただこの数字は総数なので、医療関係者などは1人で複数回を受けている人がいるが、それでもかなりの数である。

ところが日本は11日現在、空港検疫を含めて約511万件に過ぎない。ある人が「コロナウイルスに感染した疑いがあるので検査してください」と保健所に依頼をしても、容易に検査できない状況がいまの日本だ。

日米で事情が違うので、むやみに日米比較をすることは危険だが、日本はいまの10倍くらいの検査数を行う体制を整えるべきだろう。ワクチンが広範に行き渡るまでにはしばらく時間がかかるので、政府と個人レベルでの感染防止を徹底することは必須だ。

新型コロナ(29):トランプ夫妻が感染

午前中にトランプの側近のホープ・ヒックス氏がコロナ陽性というニュースが流れ、そしていま大統領本人がコロナに感染したことを自身のツイッターで報告。

まずは一報を!

PCR検査の必要性:新型コロナ(28)

相変わらず新型コロナウイルスの感染拡大が続いている。収束という言葉は当分使えなさそうだ。

それは日本だけではない。世界最多の感染者・死者を出しているアメリカでもそうで、PCR検査の陽性者数はすでに628万を超えた。日本のここまでの陽性者数(約5万2200人)の100倍以上なので驚かざるをえない。アメリカの人口が日本の約2.5倍であることを考えても多すぎると言わざるを得ない。

ただ、捉え方を変えると日本は検査数が少なすぎるとも言える。厚労省が14日に発表した数字では、日本のPCR検査数はここまで約144万件。多いようにも思えるが、アメリカのPCR検査数はすでに7000万件を超えている。7000万である。

検査体制だけに目を向けると日本より拡充されていると言える。それでは陽性率はどうなのか。月によっても違うが、直近のアメリカの陽性率は約9%。日本は厚労省が7月31日に発表した数字で6.6%である。だが上記の陽性者数とPCR検査数から算出すると日本の陽性率は3.6%ほどで、発表されている6.6%よりは低いかもしれない。東京都の陽性率(東京都発表)は8月14日時点で5.9%という数字だ。

ここから類推できるのは、日本がアメリカのように数千万人に対してPCR検査を実施したとしたら、感染者はいまよりも桁違いに増えるということである。日本では検査体制がアメリカほど拡充していないこともあるが、日本で検査数が増えないのは、日本人の心中に宿る憂慮が影響しているせいかもしれない。

つまり「感染していることを知られたくない」、「もし感染していたら周囲に迷惑をかける」、「村八分にされる」などなど、症状が軽ければなおさら、検査を受けたくないと考える人がいるということだ。

アメリカでは今、上記の数字でも検査数が足りないとの声が研究者からでているくらいである。定期的に、全国民にPCR検査をすべきだとの意見もあるくらいだ。

安倍首相はマスクを配るのではなく、すべての国民にPCR検査を実施する手配をしてもいい!

コロナ失業の現実:新型コロナ(27)

昨日、オンラインでワシントン・ポスト紙を読んでいると、新型コロナウイルスによって失業し、アパートを追い出された30歳の男性の記事がでていた。コロナは厄介な感染症であると同時に、経済破綻をもたらせもする。

首都ワシントン市内に住んでいたダニエル・ヴォートさん(30)はコロナに感染しているわけではないが、コロナの影響で勤務していた飲食店が閉店。4ヵ月間も収入がなかったことで家賃が払えなくなり、実家のあるニューヨークに戻ることにした。

失職中、ワシントンで仕事を探し続けたが見つからず、預金は減るだけとなり、ワシントン・ポスト紙の記者がインタビューした時には財布に10ドル(全財産)が残っているだけだった。銀行口座はゼロどころかマイナス。アメリカでは個人が当座預金を開いて小切手を発行するため、残高以上の金額を小切手に書き込んだ場合は不渡りを起こしてしまう。

市政府に失業保険の申請をしようとしても失業者が急増しているため、システムに登録されるまでに時間がかかる。申請者数は昨年同期比で5倍であると同紙は書いている。

ヴォートさんは生まれ故郷のニューヨークに帰るための資金もないため、父親に事情を話すと交通費として100ドル(約1万500円)を電送してくれた。ただ親子関係がいいわけではないので、実家に帰りたくなかった。実家はマンハッタンのマンションだが、決して裕福というわけではなく、彼が戻っても自分の部屋があるわけではない。父親は「寝床はカウチだからな」とヒトコト。

彼のオプションとしては「路上で寝るか、オヤジのところ」しかなかったので、仕方なく実家に戻ることにした。ニューヨークに戻る直前、失業保険の担当者から初めて電話があった。だが申請に不備があり、もう1度申請し直さなくてはいけないと告げられた。

ニューヨークに着いた時、財布の中には1ドル札しかなかった。

漠然とした肯定感:新型コロナ(26)

新型コロナウイルスの感染拡大が続いている。ほとんどの方は感染したくないと思っているはずだし、マスク着用はウイルス防止には欠かせないと考えているかと思う。いま外出時にマスクをしていない人を探すことが難しいくらいだ。特に公共交通機関に乗るときは必須アイテムだろう。

ところが、である。友人や知り合いと食事をしたり、お茶の飲む時はマスクを外す。「知っている人だから、たぶん大丈夫だろう」という漠然とした肯定感によってマスクをしない状況での会話が続く。しかも数時間、しゃべりつづけることさえある。

というより、マスクをしたままでの食事は不可能なので、同席者がコロナの感染者であれば感染する確率は極めて高くなる。冷静に考えてみると、外出時の不特定多数の人との接触よりも、友人・知り合いとのマスクなしでの会話の方がはるかに感染確率は高くなる。

だが1人ひとりに「あなた大丈夫だよね」と訊いていられないし、その質問自体、失礼な行為になる。それでは食事をする時はいつもポツネンと寂しく食べるのかといえば、そんなことはない。多くの方は相変わらず同僚や友人と一緒に、マスクを外して話をしながら食事をしているだろう。

中には最近、家族以外とは食事をしていないという方がいるかもしれないが、そこまで徹底すると周囲からは「エー、そこまでやるうう」というセリフが飛んできそうだ。コロナの症状がでないかぎり、ほとんどの方はPCR検査をしないだろうし、漠然とした肯定感で毎日を送っているというのが実情なのではないだろうか。