Gigil

昨日、ネットで英文記事を読んでいるときにgigilという単語が目に入った。「gigil cat」と使われていたので、たぶんカワイイといった意味なのだろうと思ったが、これまで出会った記憶がない単語だった。

そこで調べると、もともとフィリピンのタガログ語で、英語としても使われるようになり、今年3月にオックスフォード英語辞典に登録されたとでていた。「あまりの可愛らしさ」という意味で、英単語にはないほどの強い意味合いがあると記されていた。

単語をそのまま読むと「ギギル」だが、実際にネット上で音声を聴くと、「ギーギル」である。これから日本でも女子高生たちがカワイイものを見たときに「ギーギル!」と言うようになるだろうか?

Broligarch

どの言語であっても、新しい言葉や表現はどんどん登場するものである。昨日、ネットで英文記事を読んでいると、いままでお目にかかったことのない英単語に出会った。

The broligarchs have a vision for the new Trump term.

「 broligarchs はトランプの新しい任期にむけての展望をもっている」という意味なので、人であろうことは推測できた。単語の後半部分の「oligarchs」は少数独裁体制の政治家という意味で、そこに接頭語の「bro」がついている。broは兄弟という意味があり、辞書をひくと「政治的影響力をもつ大金持ちの男性」とでていた。

この単語が作られたのは10年以上前のようだが、米国でよく使われるようになったのは、昨年の大統領選からで、特にトランプ政権で政府効率化省の事実上のトップを務めているイーロン・マスクをさす言葉として注目を集めるようになった。カタカナで表記すると「ブロリガーク」。

from Wikipedia

日本ではいったい誰がこの言葉に当てはまる人物になるだろうか?

“athleisure”

この単語をみて、「あっ、知ってる。アスレジャーね」と言われた方はどれほどいるだろうか。

私は今年になって、ネットで英文記事を読んでいたら、この単語がでてきて「?」となった。これまで接したことのない単語だったので意味がわからない。スペルをみると、単語の後半部分がleisure(レジャー、余暇)になっているので、レジャーと何らかの関係性があることはわかったが、正確な意味は定かではない。

調べると、最近になってウェブスター辞典にも登録された新語で、athletic (アスレチック)とleisure(レジャー)が組み合わされた造語であることがわかった。意味はスポーツジムなどで着用する服を日常生活で身につけることで、街着としてコーディネートすることだという。

スポーツウェアを街で着ることは昔からあったが、それをひとつのファッションと捉えてあらためてネーミングしたところに新しさがあるようだ。

例文: They have a lot of athleisure collection for women. (彼らは女性向けアスレジャー・コレクションをたくさん抱えている)

“He has a lot of rizz!”

今朝、仕事場にしている外国特派員協会のワークルームで、久しぶりに会ったアメリカ人がこう口にした。よく知るヨーロッパ出身の男性ジャーナリストについて話をしていたのだが、これまで耳にしたことのない単語(rizz)を使ったので、頭に「?」が点滅した。会話はどんどん先に進んだため、rizzがどういう意味なのか訊けなかった。

リズという音からスペルは予想できたので、話が終わったあと、ネットで調べるとすぐにわかった。「魅力がある」「カリスマ性がある」という意味で、近年、若者がネット上でよく使う言葉であるという。さらに昨年、オックスフォード英語辞典にも登録された単語であった。

こうした短いNew wordは発音しやすいこともあり、すぐに広まる傾向がある。私も「He has a lot of rizz.」と言われるように、今後も自分を磨いていきたいと思う。

英語力というもの

先日、大学時代の友人と電話で話をしている時、彼が英語を勉強し直しているという話をした。やり始めて5カ月が経つという。以前から英語を流暢に話したいという願望はあったが、60代後半まで実現できないままだった。だが、一念発起して、毎日英語の勉強に勤しんでいるという。

「いやあ、まだまだ全然だよ」

そういう彼に、「たとえ英語圏に留学したとしても5カ月で”ペラペラ”になることはないし、やり続けることが重要だと思う」という話をした。少なくとも毎日英語に触れて、ものにしようと努力を続ける彼には頭が下がる。いくつになっても英語はやり続けることが大事だし、少しずつ前に進むことで年齢には関係なく、ある日突然、自分が話せるようになっていることに気づくかもしれない。

このブログを読んでくださる方の多くは、私がアメリカに25年もいたことをご存じかと思う。2007年に帰国したのですでに17年がたつが、聴く力はほとんど落ちていない。どんなに早口で喋られても理解できるが、話す方は滞米中よりもスピードが落ちたし、表現力も劣化した。

今でも外国人とよく話をしてはいるが、それでも滞米中の英語力を100としたら80くらいだろうか。以前は通訳のアルバイトをしていた時もあったが、いまは依頼がきても丁重にお断りしている。いや、お断りせざるを得ない状態である。それでもなんとか必死に「これ以上は落ちないように」とこらえている。

最後に私がよく聴く英語のラジオ局「 NPR Radio 」 (National Public Radio) のサイトを添付しておきます。