ゾド来襲

ゾドという言葉を聴いて、すぐにピンとくる方はかなり世界情勢に詳しい方だろうと思う。

ゾド(dzud)というのはモンゴルで発生する自然災害のことで、豪雪・低温・強風が重層的に発生し、壊滅的な被害をもたらす。日本のメディアは大きく扱っていないが、今年のモンゴルは世界保健機関(WHO)によれば49年ぶりの大雪で、1月段階で国土の9割が雪で覆われ、気温は氷点下30度を下回ることもあるという。

Saving the Gobi Desert and Mongolian steppes from the dzud will also save  lives and livelihoods | United Nations Development Programme
photo from UNDP(国連開発計画)

CNNも今月22日、「モンゴルでは半世紀ぶりの異常寒波で、家畜470万頭以上が死亡」と報じた。特に遊牧民にとっては壊滅的な打撃で、経済活動だけでなく日常生活にも大きな支障がでている。氷点下30度という温度を想像して頂きたい。寒さには慣れている人たちであっても、この温度はすべてを凍らせるだけのものがあり、どれほど辛い日々を過ごしていることか。

ただ、ゾドのあとは「草木の生育が良く、生き残った家畜は肥る」という肯定的な話も聞かれる。家畜の総数が減ることで牧草資源が回復し、生き残った家畜が十分な牧草を食べられるようになるということのようだが、なんとか辛い冬を乗り越えて頂きたいものである。