少しばかりのイライラ

ジャーナリストという肩書きで仕事をするようになって30年ほどがたつが、私の取材対象はアメリカを中心にした国外がほとんどなので、海外出張にいけないという状況は大袈裟に述べると片足を縛られている感覚に近い。

たとえば、10年前の2011年4月を振り返ると、初旬に北朝鮮の平壌に飛んでさまざまな場所を訪れ、帰国後すぐにアメリカのウィスコンシン州ミルウォーキー市に向かっている。そのあとカリブ海のジャマイカ島に飛んだ。その月は例外的に多忙な月だったが、動くことは苦痛どころか私にとっては快感なので、嬉しさが勝っていた。

だがコロナの影響で過去1年以上、国外にでていない。国外取材がかなわないので、一次情報としての海外ネタがとれず、いまはネットに頼らざるをえない。もちろんEメールやラインなどで海外からの情報を得ることはできるが、「少しばかりのイライラ」が募っていることは確かだ。

新型コロナウイルスに感染しないための行動はもちろんだが、先日も書いたように、国民がいち早く集団免疫を獲得できるように、政府は最善の努力をしてワクチンを国外から入手して接種していかなくてはいけない。明日から高齢者を中心にしたワクチン接種が始まるが「遅すぎた」と言ってもいいくらいなので、可能な限り早期に全国民レベルでの接種を望んでいる。