アメリカが見る北朝鮮

7日午前7時半からベイFM、小島嵩弘の「パワーベイモーニング」でアメリカが捉える北朝鮮について語りました。

http://blog.bayfm.jp/delinavi/

今朝はベッドから起きたのが本番40分前。電話でのナマ出演だったので間に合いましたが、受話器を握った時はパンツ1枚にスウェットシャツ。ラジオならではの出で立ち。

ワシントンでは日米韓の外相が集まって北朝鮮政策を協議しましたが、現実的には手詰まり状態。過去20年、北朝鮮には騙され続けているので、正面切った外交交渉は機能しないでしょう。

ベトナムと同じように、共産党政権であってもゆるやかに市場経済に移行させていくのが理想です。

推定有罪:高知白バイ事件

警察車両との衝突事故―。

2006年、高知市で白バイに追突されたバスの運転手、片岡晴彦に運転操作ミスはなかった。

にもかかわらず、高知地裁は片岡に1年4カ月の実刑を言い渡す。初犯にもかかわらず執行猶予は付かず、禁固刑を食らう。そこには「推定有罪」という前提が垣間見える。

今年2月、満期出所。だが、「無実の罪」との思いは強まるだけだ。第一次再審を請求し、戦いは続行中である。

JW(ジュディシャル・ワールド)最新号に18頁の長文記事を書いています。ぜひご一読を。

http://jw.leadersnote.com/

   

刀をつくる

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先日、ある職人の世界を垣間見た。刀工の現場である。

「えっ、いまだに日本刀を作っている人がいるの?」

そういう疑問が発せられても当然である。ほとんど世に流布していなので、知る人は少ない。現在、日本刀を作っている刀鍛冶は全国、いや世界中に200人いるかどうかである。

実は文化庁が毎年行っている美術刀剣刀匠という試験に合格した者だけが、刀を作れる資格をもっている。その一人、群馬県富岡市に工房を構える石田國壽を訪ねた。

刀の材料となるゴツゴツした玉鋼(たまはがね)から、指を置いただけで切れてしまいそうな鋭い作品に仕上がるまでの全工程を、一人だけで丹念にこなす。鉄を収斂させていく初期過程では、1360度にまで鉄を熱する。オレンジからイエローに近い色になったところで叩いて伸ばし、切れ目をいれて折り返す。それを何度か繰り返す。

「穴があいても構わない服装で来てください」

叩いた時に火花が四方八方に散る。刀工の見せ場でもある。赤松の炭がボウボウと燃え、工房の中は冬場でも30度近くになる。

「刀ヒトフリを作るために12キロ入りの炭を20俵から30俵は使います」

精緻と豪放を同居させながら、1カ月にヒトフリ、フタフリを仕上げるのがせいぜいである。800年ほど前から日本刀が作られ、古刀の人気は今も高いが、21世紀になっても刀は生まれ出ている。

作品を手にすると、ひたすら寡黙にさせられる。それほどの威力が宿っている。石田の作品は160万から180万円ほどだが、鎌倉時代の名刀には数千万の値がつくものもある。

また新しい世界が眼の前に広がった。(敬称略)

            

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                                               Photos by 萩原美寛 

SNS利用者は愛社精神が旺盛?

日本だけでなく、多くのアメリカ企業は勤務中のSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)利用に制限を加えている。

会社側としては、仕事をせずにSNSに時間を割かれてはたまったものではない。だが企業側は社員が仕事をしなくなるというより、企業情報が流出したりウイルス感染の方により強い憂慮を寄せている。SNSに批判的な目を向ける人は今でも多いのだ。

だが、SNSを語らずして「ネットに精通している」とは言えないほど必須な存在になっている。ハイテク関連調査を専門に行うアメリカの「フォレスター・リサーチ」社の最新調査によると、SNSの影響力の大きさと利便性はマイナス面をはるかに凌駕していることがあらためて分かった。

SNS利用者の多くは自社に自信を持ち、肯定的に捉えてもいた、、、、、(続きは堀田佳男公式メールマガジン『これだけは知っておきたいアメリカのビジネス事情』)。

“砲撃合戦”の客観性

戦争という状況はほとんどの人を盲目にする。

尖閣の領土問題でも同じで、敵と味方の間に明確な線が引かれるため、日本人であればほぼ100%近くの人が「尖閣は日本の領土」というスタンスに立つ。

北朝鮮の民間人への砲撃でも同じで、日米韓は許しがたい戦争犯罪と捉える。民間人が住む町に無差別で大砲を発射する行為は、無辜の日本人を多数拉致した国家犯罪に通ずるものがある。それに異論をはさむ人はいないだろう。

ただ過去2日、”大砲合戦”にまつわる大手メディアの報道姿勢はあまりに一面的である。いわゆる「大本営発表」に等しい。湾岸戦争時の米メディアの報道姿勢も顕著だったが、それに通じるものがある。

ジャーナリストとして北朝鮮側の内情を客観的に報道したいという衝動にかられる。これは北朝鮮に加担するという意味ではなく、純粋に北側の内情を報道するということである。

というのも、間違いなく北朝鮮が砲撃を開始する前、韓国軍が黄海で軍事演習をしていた。

それを海上射撃訓練と報道するところもある。だがメディアによってはこの軍事演習を報道していない。私が観る限りNHKなどはその典型で、いきなり北朝鮮の「挑発」という切り口である。

北朝鮮は砲撃のあった24日午前8時20分に、演習中止を呼びかけた通知文を韓国に送っている。

韓国軍はそれを無視して午前10時15分から午後2時半過ぎまで演習を実施。そして同2時半過ぎ、北朝鮮は約150発の砲撃を開始する。 

私は韓国軍の軍事演習の規模と範囲を知りたい。それが黄海上の「単なる軍事演習」レベルであったのかどうかを正確に知りたい。さらに韓国軍による対応砲撃によって、北朝鮮がどれほどの損害を被ったかも知りたい。

戦争報道はほとんどの場合、一方的である。状況を両サイドから客観的に知る権利はあるはずだ。歴史上の大戦や、過去数十年に起きた地域紛争でも、多くの場合、メディアは一致団結して自国政府を擁護する。いつも政府に批判的な論調を述べているメディアであっても、戦時下では擁護する。

それでなければ「非国民」呼ばわれするし、メディアはスポンサーを失う。

私は北朝鮮の独裁者が早く去り、民主国家に生まれ変わることを願ってやまないが、報道に関しては別である。色のついた北朝鮮のTV報道ではなく、困難を極めるが、客観的な北側からの報告の必要性を痛感する。

       

“砲撃合戦”を日常生活に置き換えてみたい。

韓国軍の軍事演習は北朝鮮サイドからすると、隣家の飼い犬が自宅敷地内に入ろうとしてワンワン騒ぎ立てている様に似ている。普段は自宅内にいるが、その日は庭に出て吠えたてていた。

北朝鮮は「家の中に引き戻してほしい」と願う。だが聞き入れられない。隣家の近くを歩くと噛みつかれそうである。そこでこちらも普段は家内にいるドーベルマンを外に出した。

「行け!」と命令すると、隣家の子供を噛み殺した、、、そんな印象である。このドーベルマンのしつけが悪いのが北朝鮮の責任であることは明白である。 

大手メディアが戦時下で自国政府の立場を糾弾することはあり得ない。国民もたぶん許さない。たとえ真実を記し、客観性を重視しても認められないだろう。

だからインターネットで書くしかない。