あるようでない・・・店

友人のカメラマンといつもの店で話し込んだ。ブログの顔写真を撮ってくれた人である。

この店はこちらから注文しなくとも、手作りのお惣菜を次から次へとテーブルに並べてくれるところで、世間的には小料理屋というカテゴリーに入る。カウンターの前には日替わりのお惣菜が5、6種類、大きなお皿に入れられていて、いつもすべてを試したい衝動に駆られる。

メニューはそれ以外に何十種類もあり、ドラえもんの四次元ポケットのようにあれもこれもといった具合に繰り出される。「カレーは?」と訊くと「あるわよ」とママは当たり前の笑顔をつくっている。

昨晩は予約の電話をしてあったので、テーブルにはすでに焼酎のボトルが置かれていた。何も言わなくとも趣向をこらした肴をいくつもだしてくれたが、日によっては入店直後に皿の中を覗いて「これとこれとこれ」と指を差して取り分けてもらうこともある。

バンダナを巻いた若いバイト店員が切り盛りする居酒屋と違い、手作り、気配り、ぬくもりがそこかしこに溢れていて、笑顔が止まらない。

手作り惣菜で飲めるお店として飲食関係のウェブサイトや雑誌から店を紹介させてほしいと絶えまなく来るが、ママは決してハイと言わない。

「お客さんがたくさんきてしまうと常連さんが入れないから」

だから当ブログでも紹介するわけにはいかない・・・ゴメンちゃい!

かけ替えのないバー

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銀座6丁目に佇むお気に入りのバー「橋」。

凛とした中に柔和な空気が宿り、いつまででも座っていられる。太田さん(左)と藤牧さんの小気味いい動きはまるで絶妙なパスワークのようで心が和む。

心の奥に沈殿した日々の鬱積はグラスの中のアルコールと共に霧散する。

ここはかけ替えのない大人のバーである。

泊まりでも、弾丸スピーカー

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by Pinterest

見たことのある・・・風景のはずである。

吉永小百合さんがJR東日本のテレビCMで訪れている青森県北津軽郡にかかる「鶴の舞橋」である。テレビで観るまで、橋のことはまったく知らなかった。

今週、青森県弘前市と八戸市に講演で足を運んだので、橋を眼にできる機会があると思っていたが、かなわなかった。1泊2日の旅程なので、と思ったが甘かった。

午後に羽田から飛行機で青森市に入り、迎えに来ていただいた方とすぐに車で弘前市に移動。ホテルで打ち合わせをしたのち、ほどなくして講演にいらした方々と一緒に会食。そして90分のスピーチ。

津軽富士と言われる岩木山を遠望できる鶴の舞橋はスピーチを行った弘前市から遠くないところにある。だがホテルを出ると、外はすでに暗くなっていた。すぐに青森市に車で移動して投宿、というスケジュールが組まれていた。

翌朝はホテルで朝食を食べたのち、東北新幹線で八戸市に移動し、市内のホテルで昼食を兼ねた講演をこなした。

スピーチが終わると担当者が新幹線の駅まで送ってくださり、そのまま東京にもどった。

「またゆっくりいらしてください」

青森に再び行く機会があるかどうかはわからないん・・・です(弾丸スピーカー)。

過疎化に斬りこまなくては

先週から今週にかけて、北海道2都市と青森2都市で講演をしている。北海道が終わってからすぐに青森に移動できればいいが、東京の仕事も入っているので、いまは東京に戻っている。またすぐに青森に飛ぶ。

講演内容は私の専門であるアメリカ大統領選である。トランプとヒラリーという「目立つ役者同士」の戦いなので日本でも関心が高く、熱心に、いや、寝ている方もいるのであまり熱心とは言えないが、聴いてくださっている。

寝ている方がいるのは、私の話が面白くないからだろう。

ここで記したいことは講演ではない。過疎化についてだ。北海道や青森だけではない。東京や大阪といった大都市をのぞけば、人口減少は「全国的」な現象だ。

北海道もどんどん人が減っている。JR北海道では今年になってからも駅がいくつか無くなった。JR北海道はもちろん赤字である。

人の流れを反転させる諸策は必ずあるはずだ。地方自治体の職員に任せていては残念ながら無理があるので、若い人たちに特定地域をまかせて世界をターゲットにマーケティングをしていく必要があるだろう。

人とビジネスを同時に呼び寄せる。私は移民肯定派なので、多少の社会問題が生じることを念頭にして、移民をどんどん受け入れて税金を支払わせるシステムを構築すべきだとも思う。

アイデアは無限大のはずだ。できないことはない。人材もいるはずである。

「それじゃあお前がヤレ」と言われそうだが、私は「書いて広める」役割を担当していきたいと思う。