最長新記録 25時間4分:米上院での演説時間

それにしても凄い記録である。一人の上院議員が連邦議会の壇上に25時間以上も立ち続けて喋りつづけたのだ。これまでの記録は1957年に作られた24時間18分。ニュージャージー州選出の民主党コーリー・ブッカー議員(55)は最初からこの記録を破るつもりだったという。

Who is Cory Booker, the Democrat from New Jersey holding the Senate floor?
(Photo courtesy of AP)

ブッカー氏は米時間31日(月)午後6時59分に話をはじめ、ほとんど休憩を取らずに夜中も話しつづけ、翌4月1日午後7時18分まで壇上に立ち続けた。目的はドナルド・トランプ大統領とその政権の行動に抗議するためで、本人は「身体的に可能な限り、合衆国上院の通常業務を妨害するつもり」と発言して演説を始めた。

時間がたってもブッカー氏の話の流れや勢いはとどまるどころか、ますます加速していくようにみえた。私もユーチューブを使って演説の一部を聴いたが、よく話が長時間も途切れずに続けられるものだと感心した。準備されたノートもあったが、ときどき目を落とすだけで、ほとんどの内容はその場で決めていたようだ。

「さまざまな米国民が不必要な苦難を背負わされ、我が国の特別で貴重な、独自の制度が(トランプ政権に)悪影響を受け、攻撃され、粉々にされようとしている」

「すべての議員たちに言いたい。 憲法はドナルド・トランプ氏を排除するか、少なくともその活動を鈍らせるための手段をあなた方に提供している。手遅れになる前に、その手段を使うべきだ」

ただあまりに長すぎて、すべての演説を聴き続けた人はまずいないだろう。それでも記録的な演説を行ったということがニュースとして取り上げられ、要旨が紹介されたので、やった意義はあると思う。