次の米大統領に決まったドナルド・トランプ氏は選挙期間中、「(私が大統領だったら)ウクライナの戦争は24時間以内に解決できる」と 繰り返し 述べていた。また、もし自分がホワイトハウスにいたとしたらロシアがウクライナに侵攻することはなかったとも話している。しかし、その方法論は明言されていない。
前回のトランプ政権(2017年から21年)で、トランプ氏は「アメリカ第一主義」の保護貿易政策を掲げながら、「力による平和」というアプローチを使って外交を推し進めた。それが来年からのトランプ政権でも使われ、功を奏するかはわからないが、少なくとも世界平和を実現していこうとの意識があることわかっている。
ウクライナのゼレンスキー大統領はトランプ氏当選後、ソーシャルメディアXで「選挙での見事な勝利、おめでとう。(中略) 9月にウクライナと米国の戦略的パートナーシップや勝利計画、そしてロシアのウクライナ侵略に終止符を打つ方法について詳細に話し合いましたね」と記し、トランプ氏を称えた。
先週木曜、トランプ氏はロシアのプーチン大統領と電話会談し、ウクライナでの戦争をこれ以上エスカレートさせないようにと忠告したと伝えられている。外交政策の詳細についてはこれからだが、同氏は 孤立主義と保護主義に根ざした「アメリカ第一主義」の復活を約束しており、このあたりを見据えながら日本も慎重にトランプ氏と良好な関係を構築していく必要がある。