大谷翔平:驚愕の記録を残して

大谷翔平が驚愕の記録を残して2024年のシーズンを終えた。三冠王こそ逃したものの、前人未到の「54-59」を達成したばかりか、いくつもの輝かしい記録を打ち立てて野球人としてはこれ以上望めないほどの活躍だった。

日本での報道は新聞・テレビからネットニュースにいたるまで、同じ日本人として「アメリカでよくぞここまでやってくれたものだ」といったニュアンスが感じられるが、アメリカではどういった扱いをされているのだろうか。

アメリカでも大谷の扱いは大きいが、煽るような記事は少なく、事実関係を淡々と報道している媒体が多い。

地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」は「大谷翔平、三冠王には届かず 。ドジャース最終戦で連打記録更新」というタイトルの記事を掲載。そしてロバーツ監督の「明らかにスーパースターが登場した。私が驚嘆するのは、彼にかけられた期待と彼が自分にかけた期待の大きさだ。本当に彼は仕事に集中している」というコメントを載せて、偉業をたたえた。

「ヤフー・スポーツ」は「大谷翔平、 50-50 のシーズンだったが、三冠達成まであと一歩」というタイトルを打ち、「大谷にとって三冠王はもう少し先のゴールだった。三冠王を達成すれば、MLB史上最高のシーズンとなっただろう。しかし昨オフにドジャースが彼に託した7億ドルの価値は十分にあることが証明された」と記した。

「CBSスポーツ」は「大谷はシーズン最後の11試合で11盗塁を決めてシーズンを終えた。その間に打率5割8分3厘と驚異的な成績を残している。試合数はキャリアハイの159試合に出場。初めてポストシーズンに臨む大谷は、引き続きドジャースのオフェンスを牽引していくことになるだろう」と事実関係を中心に報じている。

アメリカ人の中には「日本人に越された」という意識を持つ人もいるだろうが、結果が純粋に数字に表れるスポーツなので、誰も文句を言う人はいない。来季もぜひ頑張って頂きたい。

激化するウクライナ戦争

今日付け(9月27日)のニューヨーク・タイムズ国際版の一面トップに、「ウクライナ、東部戦線の維持に苦戦(Ukraine struggles to hold its eastern front)」という記事が掲載された。内容はロシア軍が多大な死傷者を出しながらも、ウクライナ東部ドネツク州で攻勢をしかけており、戦況はロシアに有利な展開になりつつあるというものだ。

ロシア軍は装甲攻撃をしかけながら、兵士は徒歩、バイク、全地形型車両などでウクライナに攻め入り、北部チャシブヤールから南部ウフレダルまでを制圧しようとしているという。

そんな中、ウクライナのゼレンスキー大統領は米メディアに対し、「戦争は終結に近づいている」と発言。「私たちが考えているよりも和平に近づいている」と述べ、戦地から伝わる状況や兵士らの発言とはいささかかけ離れたコメントをしており、言葉の意図が今ひとつはっきりしない。

さらに、同大統領は26日にホワイトハウスでバイデン大統領と会談し、 ウクライナが作成している「勝利計画」について説明。「どのように計画を強化し、確実に実行していくのか、詳細を協議したい」 として前向きな姿勢をしめした。バイデン氏もそれを受けるように、戦争終結には戦地で優位にたつことが必須として、あらたに総額80億ドル(約1兆1000億円)の軍事支援を約束した。そして、 「ロシアは戦争に勝てない。ウクライナが勝つ。われわれはウクライナ側に立ち続ける」 と発言し、あらためてウクライナの味方であることを強調した。

現場の戦況とバイデン・ゼレンスキー両氏の見立てが違うように思えてならないのだが、、、、。

サザンの凄さ

今さら私がサザンの凄さを述べることほど陳腐なことはないかもしれないが、1977年にデビューしてからずっとトップを走り続けてきている偉大さは、他のミュージシャンには真似のできないことだろう。

23日に茨城県、国営ひたち海浜公園で行われた野外フェスティバル「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2024」に出演したサザンは大トリに登場し、 約5万人の観客を熱狂させたようだ。今年68歳の桑田氏のバイタリティーとサービス精神には脱帽するしかない。

私が大学に入ってすぐにサザンが「勝手にシンドバッド」でデビューした時、シングル盤のレコードを買い求めたことを覚えている。高校時代からレコードをよく聴くようになっていたが、ほどんとがLP盤で、シングル盤は買わなくなっていた。だが、勝手にシンドバッドが出されるやいなや、すぐに手にとって繰り返し聴いた。本当に老若男女に愛されるサザンは超人的といっていいだろう。

いま私が聴きたいサザンの曲を付けておきます。

米大統領選:11月5日の予想図

今年11月の大統領選で、ドナルド・トランプ氏(共和党)が勝つか、それともカマラ・ハリス氏(民主党)が勝つのか、現時点ではほぼ互角の戦いなので、なんとも言えない。

ご承知のとおり、大統領選は州ごとに人口比で割り当てられた選挙人(計538)を積み重ねていく戦いで、合計が過半数の270人に達した時点で勝者が決まる。下記の地図は大統領選に焦点をあてたサイト「270towin」が公表している投開票日(11月5日)の予想図で、赤がトランプ、青がハリス、薄茶色が激戦州になっている。ここでもほぼ互角で、激戦州をどちらが獲るかはわからない。

ただ、下記の地図をご覧いただきたい。この地図は2016年の大統領選でトランプ氏がヒラリー・クリントン氏を破って勝った時の地図である。選挙前はヒラリー氏が有利といわれ、実際の総得票数もヒラリー氏の方がトランプ氏よりも多かったが、選挙人システムのからくりで破れるのだ。

2016 Presidential Election Actual Results - 270toWin


さあ、今年はどういった流れになるのかー。

衝撃のポケベル爆発:だが計算違いだった?

中東レバノンで17日に起きたポケベル爆破事件は衝撃的だった。すでに多くのメディアが詳細を伝えているので、事実関係には深く踏み込まないが、最初の爆発で12人が死亡し、3000人近くが負傷したという。そして翌18日には次なる攻撃が起き、あらたに20人が死亡し、約450人が負傷している。

イスラエルによる攻撃であることはほぼ間違いないが、イスラエル政府も対外諜報機関モサドも、ここまで沈黙を貫いている。ポケベルに爆発物が埋め込まれていたことによる爆発だが、イスラエル側は長期間にわたって計画し、爆弾を仕込んだことは間違いない。ヒズボラが発注した通信機器は5000台で、レバノンに到着するまえに爆弾が仕組まれたという。

今後、イスラエル政府が背後にあることが証明された時、一国家による殺戮行為としては最悪の部類に入ることになるだろう。ただ私が思うのは、今回の攻撃はイスラエル側にしてみると「計算違い」だったのではないかということだ。

というのも、映像で見る限り、かなり鮮烈な爆発が起きているが、最初の爆発でなくなった方は12人。負傷者は3000人という数字で、イスラエル側にしてみると死亡者が予想よりもかなり少なかったのではないか。つまり、攻撃側は1000人単位でヒズボラメンバーを殺戮したかったが、実際はそこまでいかなかったというのが真相なのではないか。そう思えてならない。

これは今後、イスラエルとヒズボラの抗争がずっと継続されることを意味するし、攻撃がより過激になっていく可能性が高い。日本はいったい何ができるだろうか。