6日夜、東京ドームで行われた4団体統一スーパーバンタム級タイトルマッチをネット上で観た。久しぶりにボクシングの試合を観ながら手を握りしめ、熱くなっている自分がいるのがわかった。こうした気持ちになったのは何年ぶりのことだろう。
地上波では放映していなかったが、ネット上で視聴できたので興奮しながら観た。普通のボクシングの試合であれば観ることはなかったと思うが、井上尚弥が4団体統一王者であることと、素人であっても彼のパンチの鋭さと激烈さがよくわかったので、パソコンの前に座った。
昨日の相手は元世界2階級制覇王者のWBC世界同級1位ルイス・ネリという手強い相手であることは知っていたが、井上の方が優っているだろとの希望的観測から、いつ倒すのか楽しみにその瞬間を待った。ただ1回、これまで一度もダウンを喫したことがなかった井上がネリの左フックを受けて倒れる。
「これはヤバイ」。今日は勝てないかもしれないと思ったが、2回2分過ぎに今度は井上がネリにパンチを浴びせてダウンを奪った。そして6回、井上が連打を繰り出してネリをTKOにしとめた。
観ていて思ったのは、井上のパンチの速さと嬌激さである。いくらプロのボクサーとはいえ、あのパンチが顔面にヒットしたらマットに沈むしかない。どれほどの衝撃があるのかは考えたくもないほどで、ボクシングの熾烈さをあらためて思い知らされた試合だった。