どこまで踏ん張れるのか:新型コロナ(52)

日本の新型コロナウイルスの新規感染者数は依然として少ないままで、何よりかと思う。このままゼロの方へ向かっていってほしいものだが、諸外国の新規感染者数を眺めると、増え始めている国と日本のように抑え込めている国に分かれてきているかに見える。

急減の理由:新型コロナ(51)で述べたように、日本の感染者が急減した理由はまだ専門家でも明確につかめておらず、今後ふたたび増える可能性は十分にある。理由を定められない以上、不確かさは残るので急増することもあるだろう。

11月24日の数字を眺めただけでも、諸外国の新規感染者は増えているところが少なくない。米国は11万1272人。減るどころか、このところ増加が続いている。英国も過去2カ月ほど、大きな変化はなく24日は4万2435人の感染者をだしている。ドイツは過去1カ月、急増と言っていい増え方で、24日は7万9051人。フランスは落ち着いていたが、このところ3万を超えてきている。ロシアも3万2555人という数字だ。

ただ日本のように新規感染者数が増加していない国もある。たとえばアルゼンチンは今春、1日3万超の感染者数だったのが、11月24日は2234人だ。インドネシアも今年7月には1日5万人を超える日もあったが、24日は451人。フィリピンも840人と落ち着いている。カナダも今夏は1万人を超えた日もあったが、24日は2676人だ。

感染者増を押さえ込んでいるのはたぶん複合要因によるもので、「この1点」といったピンポイントになるものではないだろう。いずれにしても個々人が感染に注意することが前提になる。