大地震に備えるということ

7日夜に起きた地震により、鉄道各線が影響をうけて、多くの帰宅困難者がでた。電車が使えなければバスかタクシーという流れになるが、長蛇の列ですぐには帰宅できない。ホテルも満室で、多くの方は本当にお困りになっただろうと思う。

朝日新聞(8日朝刊)によると、帰宅困難者がでた駅のある自治体がいくつかの施設を解放したという。ただ利用者数は震度5強を観測した足立区で47人、品川駅のある港区で7人、日暮里駅のある荒川区でたった2人だった。これはほとんど利用されなかったといっていい数である。

その理由は、ほとんどの方がこうした状況を想定していなかったため、近くの公共施設が寝る場所を提供していることを知らなかったからだろうと思う。さらに知らない場所で見ず知らずの人と寝るくらいなら、時間をかけてでも自宅に戻る方を選んだとも考えられる。さらに着替えも洗面用具もないため、特に女性は躊躇したのではないか。

ただ、今後の大地震などの自然災害に備えるため、公共の公会堂や体育館、さらに小中高は体育館を寝場所として解放する準備をすべきではないのか。同時にマットレス等の用意をしてもいいかと思う。こうした準備が広く認知されれば、鉄道各線が止まったときには近隣の施設に身を寄せられるようになる。少なくとも朝まで体を止められる場所があるという安心感だけでも提供できるので、いまと違うはずだ。いかがだろうか。