White flags:67万人の命

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米首都ワシントンのナショナル・モール(緑地公園)に17日、67万本の白い旗がはためいた。新型コロナウイルスで命を落とした方々に哀悼の意をあらわすためで、昨年に続いて2度目である。

昨年は26万7000本。ワクチン接種が進み、年頭から感染拡大が抑えられたかに見えたが、米国内の新規感染者は過去2カ月ほど、再び増え始めている。

9月17日の新規感染者数は1日で16万5465人。日本が米国の感染者の波を追随しないことを祈りたい。

人材不足で悲鳴上げるナース、米国で激しい獲得競争

新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が進んでいることで、米国の感染者・死亡者は収束するかに見えた。ところが、再び「感染の波」が到来し、医療従事者の疲弊は深刻化している。

日本でも医師・看護師の心身疲労の問題は社会問題となっているが、当欄では米国の現状を記したいと思う。

いま米国では1日平均13万6000人(米疾病予防管理センター)の新規感染者が出ている。米国の人口が日本の約2.6倍であることを考えても、大変な数字である。しかもコロナによる死亡者も全米で1日1500人以上(過去1週間平均)に達している。こうした状況下で米国の医療現場が直面している問題がある。

一つは医療従事者の「燃え尽き症候群」である。特に看護師たちは現場の危機的状況に疲れ果て、辞職する者が増えている。(続きは・・・人材不足で悲鳴上げるナース、米国で激しい獲得競争)。

岸田氏あらわる

「自民党が変わらなくてはいけない」

13日午後2時。日本外国特派員協会の記者会見に現れた岸田文雄氏は、総裁選に向けた意気込みを語るなかで、こう述べた。2001年に小泉元総理が「自民党をぶっ壊す」と言ったインパクトほど大きくはないが、少なくとも内向きな自民党を変える意欲はあるようだ。 河野太郎氏が総裁選に出馬したことで、実質的には両者の戦いになった。

スマホ写真です・・・

会見が始まる前、廊下で岸田氏にあった時、面識はないが私は頭をさげた。すると彼も頭をさげて挨拶をしてくれた。控室での話を聴いていても、穏やかで柔和な人柄がでている。育ちのよさもあり、下衆(げす)なところがない人である。

個人的には野党支持であるが、今回の総裁選では岸田氏を推したい。

テレワークの功罪

コロナの影響で自宅で仕事をしている人が増えている。「テレワーク」、「リモートワーク」と呼ばれる仕事のスタイルはすでに多くの分野で定着し、今後も続きそうである。

ただ、テレワークによって生産性が上がったのか下がったのか、また個人が満足しているのか否かという点で統一見解はなく、統計数字をみてもバラツキがある。

たとえば、今年7月に日本生産性本部が発表した「働く人の意識調査」(1100人対象)によると、日本でのテレワークの実施率は20.4%で昨年7月以降、大きな変動はないとしている。意外なほど少ない数字である。さらにテレワークをしている人の中で、7月に出勤した日数が「0日」だった人は11.6%。この数字も少なく、同調査によると、最近は出勤する人が増え始めているからだという。

ただ日本トレンドリサーチが行った調査(496人対象)によると、テレワークをしている人の割合は58.5%で、日本生産性本部が出した数字の2倍以上である。また私がいま読んでいる本(『同調圧力の正体』)の中に出てくる東京商工会議所が行った調査によると、テレワーク率は67.3%だという。同書はさらに、従業員300人以上の企業ではいま、テレワーク導入率は90.0%であるとも記している。ここまで数字に開きがあると、本当のテレワークの姿はぼやけてしまう。

仕事の生産性(効率)という点では、日本生産性本部の調査では59.1%の人が効率が上昇したとしている。日本トレンドリサーチの調査では、43.4%が業務効率は落ちないと回答。東京商工会議所の調査では、21%の回答者だけが効率があがったとしており、またまた調査団体によって数字に大きなバラツキが見られた。

テレワークの満足度という点では、日本生産性本部の調査が75.7%と最も高く、日本トレンドリサーチも73.8%(出社時よりもストレスが減る)という数字で、多くの人は自宅で仕事をすることにそれなりの充実感を味わっているかにもみえる。東京商工会議所の調査では満足度は計られておらず数字にはでていない。

テレワークというのは個人の性格や自宅での仕事環境、さらに職種によっても捉え方が違ってくるはずで、会社でいつも不満を抱いている人がテレワークによって一人でのびのび仕事ができる状況を喜ぶ人は多いかもしれない。それでも人と話をする機会が格段に減るので、その点で寂寥感を抱く人は多いだろう。「テレワークは一長一短アリ」というのが実情かもしれない。