トランプ氏が多額の資金調達、大統領選へ準備着々

2021年1月に米国でジョー・バイデン政権が誕生したばかりなので、この時期に次の大統領選(2024年)の話をするのは時期尚早かもしれない。

ただ大統領選には選挙期間が設定されていないことから、本日、ある候補が次期選挙への出馬宣言をしても何も不思議ではないし、米国ではすでに大統領選の話題は出ている。

首都ワシントンから届く情報を総合すると、すでに虎視眈々と次期大統領選に照準を合わせ始めている大物がいる。ドナルド・トランプ前大統領だ。

もちろんまだ出馬を表明しているわけではないが、同氏の周囲からは「もう一度ホワイトハウスで執務をする」というトランプ氏の野望が消えていないとの話が伝わってくる(続きは・・・トランプ氏が多額の資金調達、大統領選へ準備着々)。

ある人の仕事の流儀

スタジオジブリのプロデューサー、鈴木敏夫氏(73)が朝日新聞のインタビューで話をした内容が、心に響いている。インタビュー記事はよく読むが、「なるほど・・・」と妙に納得させられた発言がいくつもあった。

from Twitter

このインタビューは昨年末、角川書店から『ジブリの鈴木さんに聞いた仕事の名言』という書籍がベースになっていて、大きなプロジェクトをいくつも成功させてきた鈴木氏ならではの思いが散りばめられている。

「間違っても自己表現だとか、自分のこだわりに走っちゃいけない。いつも受け取る相手のことを考える」

「何かを言おう言おうと思っていると、人の話が聞けなくなる」

モノを「作る・創る」側にいる人たちは自分のオリジナリティーにこだわり、それをどう表現するかに力を入れる傾向がある。ある意味でそうした心持ちは必要だろうが、受け手側の気持ちが軽視されることにつながりがちだ。

少し飛躍はあるが、鈴木氏はこうも言う。

「ダビンチやミケランジェロは注文に応じて作品をつくっていた。そこに自分はなかったわけですから。(中略)大事なのは冷静な判断。自分を出そうとすると判断が狂うので、欲のないところに自分を置かなくてはいけないと思っています」

組織論についての言及もある。

「弱い人も組織の中には必要です。才能のある人ばかりで映画をつくるのは不可能です。数人の才能ある人と、誠実に(仕事を)こなしてくれる人の両方が必要で、組織の雰囲気としては善良で誠実な人たちが大勢を占める」

経験論から得た仕事の流儀がしっかり手元にあるという印象を受けた。

カヤバ珈琲

昨日(26日)、ある人との待ち合わせで利用した東京都台東区谷中にある「カヤバ珈琲」。下町では知る人ぞ知る昔ながらの喫茶店だ。

1938年(昭和13年)創業で、いまでも昭和感が店内に満たされている。2階席は畳で、座布団の上に座って珈琲をすする。これからもずっとこのままで、、、。

タリバン政権誕生:予想しなくてはいけなかった

アフガニスタンに誕生したタリバン政権をめぐり、米バイデン大統領の米軍撤退の決断が批判されている。バイデン氏は昨年の選挙中から、政権一期目の任期中に撤退させると述べていたので、それを実行させただけの話だが、ここまで早くタリバンが勢いを盛り返すとは予想していなかった。

アフガン政権は積み木の山が崩れるように、いとも簡単に崩壊してしまったことが想定外だった。ガニ大統領はそそくさと国外に脱出し、タリバンに抵抗できるだけの力など微塵もなかった。春の段階では、タリバンがアフガン全体を支配する可能性は低いとみられていたが、アフガン政権はアメリカが思っているほど粘り強くもなかったし、命をかけてタリバンと闘う姿勢もなかった。

バイデン氏はアフガンにはかなり前から愛想を尽かしていて、できるだけ早く手を切りたかったようだ。それはオバマ政権時代、副大統領としてアフガンとかかわり、苦い経験を積んでいたことで、もう同国には「夢も希望」も抱いていなかったかに見える。だから今年9月を米軍撤収の時期にしていたのだ。9月というのは2001年に起きた同時多発テロから20周年目にあたる月である。

こうした単なる「ヒト区切り」が実際の国際情勢上、最良のタイミングにあたるわけもなく、バイデン氏は時期を誤ったと解釈されてもいたしかたない。今冬まで待てば、山岳地帯の多いアフガンでは思うようにタリバンは活動できなかったとの見方もある。

結果論だが、バイデン氏はこれまでアメリカがアフガンに費やしてきた6.4兆ドル(約700兆円)を無駄にし、対テロ戦で戦死した米兵約7000人の命を軽んじ、さらにアフガンに残してきた850億ドル(約9兆3000億円)相当の武器や機材もタリバンに明け渡すことになった。そしてNATOの主要拠点であるバグラム空軍基地さえもタリバンに譲ってしまった。

「こうなることは予想できなかった」ではなく、「予想しなくてはいかなった」ことであり、バイデン政権第1期の残り3年以上の任期で課せられた重い重い宿題になった。