ロックダウンという選択:新型コロナ(47)

菅氏の最近の言動を眺めていると、相変わらず判断力、指導力、そしてモノを前へ進めていく行政力が欠如していると言わざるを得ない。コロナ禍のなかで、それはさらに明白になっている。

酸素ステーションは必要だろうが、それよりもなによりも感染の広がりをまず阻止することが最重要である。社会が直面する問題を冷徹に分析し、最善の方策を考え、解決策を指示していく必要があるが、菅氏にそれができているとは思えない。一国の指導者として、また政治家として不適格者であることは昨年からわかっていたが、ここにきて能力不足が明らかになってしまった。

やることといえば緊急事態宣言の拡大と人流抑制の「お願い」であって、いまは強制をともなう施策が必要な時であると考えるが、ロックダウンを行うつもりはないようだ。ロックダウンはすでに世界の国々で行われ、学究的にも研究されていて、短期的に効果があることは複数の国家で示されている。

だが菅氏は日本には馴染まないと実施する前に決めてしまっている。明言するならば「もうジジイは引っ込んでいろ」と言いたい。いまのように日々新しい問題が浮上し、従来のやり方が通用しない流転の激しい社会では、柔軟な対応力がカギとなる。申し訳ないが「視点の定まらない眼つき」の政治家からは、何が何でも「コロナを撲滅します!」という覇気を感じられない。

極めて新しい事象には、従来とは違うまったく新しい手法を採用し、施行していく行政力が求められるが、いまの菅氏にそれがあるとは思えない。歯がゆさを通り越して、憤怒がこみ上げてくる。

ここは飛行機の中です(2)

昨日のブログで、アフガニスタンから飛び立った米軍のC-17に640人の市民が搭乗した写真をアップした。17日午前11時のことである。

今日(18日)の朝日新聞の夕刊を見て驚いた。なんと同じ写真が夕刊一面の左側に大きく使われていたからだ。思わず呟いてしまった。

「朝日さん、遅いよ!」

私がブログに載せた時点で、すでに欧米メディアの中には同写真を掲載しているところもあった。日本の新聞の購読者数が減っているのはこういったところにも理由があるのかもしれない。

ここは飛行機の中です

Courtesy of Defense One

タリバンが制圧したアフガニスタンのカブールから抜け出すため、市民たちは米軍の長距離輸送機(C-17)に乗り込んだ。その数640人。シートベルトもない状態で、無事にカタールに到着したという。

一般市民がいかにタリバンを毛嫌いしているかがわかる写真だ。

グーグル性健忘症

昨年11月に新潮新書から出された『スマホ脳』を読んでいると、最近耳にするようになった「グーグル性健忘症」という言葉がでてきた。

この意味は、スマホを含めたデジタル機器を多用するようになって、「スマホを使えばすぐに分かるから」という理由から、自分からすすんで多くのことを覚えなくなる現象をいう。これは私にとっては「ひざポン」なのである。

加齢による記憶力の低下もあるが、以前よりも確実にグーグルに頼る機会が増えたことで、積極的にモノゴトを覚えることが減った。それにより「あああ、また忘れた」という思いを抱くことが日々の中で増えた。

『スマホ脳』の著者、アンデシュ・ハンセン氏は本の中で、こう記している。

「記憶するためには、集中しなければならない。そして次の段階で、情報を作業記憶に入れる。そこで初めて、脳は固定化によって長期記憶を作ることができる。ただし、インスタグラムやチャット、ツイート、メール、ニュース速報、フェイスブックを次々にチェックして、間断なく脳に印象を与え続けると、情報が記憶にかわるこのプロセスを妨げることになる」

つまり、脳は自分で覚えようとしなくなるというのだ。脳も学習して、スマホを使えばわかるからと、記憶に残そうとしなくなる。つまり近道を選ぶというのだ。ハンセン氏は書いている。

「本当の意味で何かを深く学ぶためには、集中と熟考の両方が求められる。素早いクリックに溢れた世界では、それが忘れ去られている危険性が高い」

この指摘は的を得ている。スマホが決して悪いというわけではなく、紙の本も読み、ゆっくりしたペースでモノを考える時間も作るべきということだ。やはり本はいつも手元に置いておきたいと思う。

モデルナアーム

先週、モデルナ社製ワクチンを接種。1週間ほどしてからいわゆる「モデルナアーム」と言われる副反応が上腕部に現れました。

痒みが時間をおいてやってきますが、少しずつ和らいでいます。