世界で感染者拡大:新型コロナ(46)

新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。ワクチン接種は進んではいるが、1回目の接種を終えた人は5962万人(9日)で、日本の人口の半数にまだ届いていない。感染は全国的に拡大しており、ワクチン接種は追いついていないのが現状だ。

さらに全国医学部長病院長会議は10日、全国で27の大学病院が集中治療室での患者受け入れを制限したと発表。これはもう「すべてのコロナ患者を面倒みることはできません」と白旗を揚げたことに等しい。さらに同会議は「既に通常であれば救える命が救えない事態が始まっていると推測される」との声明をだした。これはかなり深刻な医療危機といって差し支えない。

こうした状況は何も日本だけのことではない。世界のコロナ報道に目をむけると、世界中で感染が拡大している。収束し始めたかにみえた米国でも、過去3日間、デルタ株による感染拡大によって3日連続で10万人以上の新規感染者がでている。過去1週間で35%も増えた。

韓国でも10日の感染者は過去最高の2021人を記録。英国では10日、陽性反応がでてから28日以内の死者数が146人で、3月12日以来の高水準となっている。オーストラリアのシドニーでは今、6週間以上にわたってロックダウン(都市封鎖)を行っているが、10日の新規感染者は過去最高の343人を記録した。

日本ではコロナによる死者数こそ限定的だが、それだからといってコロナを軽視してはいけないことは皆さまがよくご承知のとおりである。