バイデン政権の閣僚がほぼ揃う

バイデン政権が1月20日にスタートしてからほぼ2カ月がたち、ようやく閣僚が揃った。

「今ごろになって」と思われるかもしれないが、アメリカはいつの時代でもこのペースなのである。日本では新首相が誕生するとすぐに大臣の人選が行われ、新聞の一面にひな壇に並んだ大臣たちの写真が載る。だがアメリカでは11月初旬の大統領選が終わってからずいぶん時間があるにもかかわらず、各省庁の長官が連邦上院で「OKサイン(承認)」を出されるまでに時間がかかる。

国務長官や国防長官などはすぐだが、内務長官や労働長官などは政権発足後2カ月ほどして、というより「ほど経たないと」決まらない。昨日、ようやく労働長官が承認され、ボストン市長だったマーティ・ウォルシュ氏が新長官になった。

ただ、アメリカの場合は長官だけではなく、政府機関の官職(約4000)が政権交代ごとに入れ替わる。その中でも高級官職である1250人は、任命されたあとに各省長官と同じように上院での承認が必要になるため、新しい人材が要所につくまでに時間がかかるのだ。