25歳の2000億円長者

オースティン・ラッセルという人物をご存知だろうか。今月3日、25歳の若さでありながら、自らが立ち上げた企業を米ナスダック市場に上場させて、一瞬にして2000億円超の資産を手にした若者である。

宝くじが当たったような響きがあるが、ラッセル氏の場合、10代の頃から自動運転技術の開発に携わり、周囲の協力も得てルミナー・テクノロジーズという会社を設立。同社の株式が3日に公開されるやいなや、全体の35%の株式を所有していた同氏の保有資産額は2000億円を超えてしまった。

いま世界中で話題になっている自動走行車に搭載されている「LiDAR(ライダー)」と呼ばれる超精度センサーを開発した会社である。車は走りながら周囲の環境や状況を的確に把握しながら走行でき、自動運転だけでなく今後は事故も減らせると期待されている。

ラッセル氏は16歳からスタンフォード大学で物理学の研究を始めた早熟の俊才で、亡くなったアップル創業者スティーブ・ジョブズ氏にどことなく風貌が似ており、今後が楽しみである。

from Youtube

爽やかサウンド

仕事の合間に最近よく聴いている音楽をご紹介します。「Music Travel Love(ミュージック・トラベル・ラブ)」という双子のグループで、元々はカントリー歌手だったモファット兄弟(The Moffatts)。

いま、世界中を旅しながらユーチューブで音楽を配信しており、自分もいろいろな土地に行った気になります。誰もが耳にしたことのある曲をカバーしていて、リラックスできます。ドローンを使った映像も見ものです。

憎悪という毒

多くの人にとって、それは憎しみと呼べる感情なのだろうと思う。

そう言わざるを得ないほど、いまのアメリカは「ドナルド・トランプ」という人間を基軸にして、多くの国民が邪心を宿している。世界中と言ってもいいかもしれない。

トランプ氏を憎む人間がいると同時に、トランプ氏を負かしたバイデン氏と民主党の人間に敵意を抱いている人たちも大勢いる。大統領選挙はいちおうバイデン勝利という結果がでたが、双方が相手側に対して持ち続ける負の抱懐はそう簡単にはきえない。

憎しみというものは人間が持つまっとうな感情の一つで、否定的なものではあるが、ほぼ避けられない心の発露でもある。憎悪をほとんど抱かない人もいるが、その人は瞬時にして憎しみという感情を処理する術を心得ているともいえる。

21世紀のいま、世界中の研究者が憎悪について研究を深めており、数え切れないほどの論文がでている。憎悪を湧き上がるままに受け止めた方が幸福感が高い、という研究結果もある。憎しみを心の中にとどめて我慢しつづけることは、むしろ幸福感を阻害するという考え方である。

ただ私が危惧するのは、憎悪という感情はさまざまなことに自分流のベールをかけてしまいがちになるということである。それは真実を見失うことにつながる。冷静で、理知的な判断ができないくらいの憎しみは「毒」と言ってもいい。

いま多くのアメリカ人に、解毒剤が必要な時かもしれない。

Media appearance

明日の放送メディア出演予定:

・12月2日(水) 出演は正午からの予定 テレビ朝日『ワイド!スクランブル

ズームを使って番組ディレクターと話をした映像が少しだけ流れるかと思います。内容は昨日(11月30日)、公開されたジャパン・ビジネス・プレス(JBP)に書いた私の記事についてです(2021年正月、米国を最大の危機が襲う)。

来年早々、アメリカで多くの賃借人が強制退去させられるというもので、これから日本でも大きなニュースになるかと思います。自分の書いた記事がテレビに拾われ、より多くの方が問題を知るということは嬉しいものです。