トランプの白旗:2020年大統領選(52)

「それにしてもよくここまで真っ二つに割れたものだ」というのが、正直な思いである。

いまでも接戦州の1つで、最終的に勝敗がついていないジョージア州などは日本時間13日正午、バイデン氏が247万票、トランプ氏が245万票で、ほぼ500万票を見事と言えるほど綺麗に取り分けている。選挙での勝者はいくら票数が拮抗していても、1票でも多い方が勝つことは子どもでも理解するが、ここまで均衡がとれていると、両者に同州の選挙人16人を半分ずつ分配したいくらいである。

ただ再集計がはじまり、仮にトランプ氏がジョージア州を奪っても、もう選挙人の過半数である270に達することはないので、勝利を手元に引き寄せることはできない。トランプ氏は他州でもゴネルことで奇跡を起こそうと狙っているが、可能性は極めて低い。

全米の投票数はすでにバイデン氏の方が500万票以上も多いだけでなく、選挙人270を獲得した時点でトランプ氏は「終わっている」のだ。だが、トランプ氏はおぞましいまでに大統領という地位に固執している。それは大型客船から放り出されたトランプ氏が大海に投げ出されても、去り行く船を追っていけるという虚しい楽観からきているように思える。しかも一緒に海に投げ出された多くの仲間たちもいる。大勢で泳いでもどうにもならないのだが、、、。

いずれにしても、主賓が乗る客船に追いつくことがない事実を近い将来理解し、白旗を揚げる日がくるだろうと思う。