アメリカの分断

トランプ大統領(以下トランプ)が追い詰められつつある。

トランプはウクライナ疑惑もやり過ごせると思っていたかもしれないが、日に日に弾劾の現実性は高まりつつある。(弾劾については・・トランプ大統領弾劾へ ペロシ下院議長も …

だが弾劾を推し進めているペロシは今春まで、「弾劾は国家を分断させます。やむにやまれぬ証拠があったり、圧倒的と言えるような超党派の力で弾劾を推し進められない限り、すべきではないと考えます」と言っていた。しかし態度を変える。

実は春に述べていたことは、状況を的確につかんだコメントでもあった。というのもキニピアック大学の最新世論調査によると、米国民の弾劾への賛否は「47%対47%」で、いまのアメリカはトランプ弾劾で真っ二つに割れている。

トランプは「弾劾されるべき」と考える人と、トランプは「民主党によって不当に扱われている」と考える人がいるが、それは民主党支持者と共和党支持者の拮抗でもある。2016年選挙の結果同様、2020年選挙でもトランプと民主党候補の得票数はほぼ互角になるはずで、これがいまのアメリカの姿である。

けれども政権発足以降のトランプの言動をみる限り、資質や人格といった観点だけでなく、政治家として、また一人の良識ある人間として、トランプはホワイトハウスにいてはいけないというのが個人的な見解である。(敬称略)