ゴーンは本当に罪を犯したのか(4)

2日前にカルロス・ゴーンの弁護士である弘中惇一郎の会見があったばかりだが、今日(4日)も午後3時15分から会見が組まれた。

もちろん今朝、ゴーンが再逮捕されたからである。会場になった外国特派員協会からは午前11時過ぎに「弘中の会見を行う」との一報が入っていた。

会見時間は2日前が1時間半で、今日は30分のみ。弘中は「追起訴はあるかもしれないと思っていたが、今日の逮捕はありえない」と検察を責めた。怒りをぶちまけたという表現がふさわしいかと思う。

今後、ゴーンがふたたび起訴されることは十分にある。その時は再び保釈を求めるという。ただ記者たちと話をすると、ゴーンは「初公判までもう塀の中から出てこられない」というのが優勢な見方である。

だが弘中は「人質司法だと思う」と言った。

弘中はメディアを使うことに長けた人である。見事に主要メディアを集めて、弁護側の主張を世界に拡散することに成功している。そして検察側を悪者にしたてあげている。

「ゴーン夫人の携帯や公判で必要な資料も押収していった」

これはあってはいけない行為なので、弘中の言い分に耳を傾ける人がこれから出てくるかもしれない。

しかしゴーンにとって不利になる情報が次から次へとでてきているので、客観的にみたゴーンの現在の立ち位置は「ひじょうに黒に近い場所」と言わざるを得ない。ウルトラCがなければ無罪は勝ち取れないように思える。(敬称略)