トランプ:イランと全面戦争はせず?

日本時間22日、米軍はイラン国内にある3カ所の核施設を空爆したが、 イランが貯蔵していた濃縮ウランは「ほぼ無傷」だったことが、欧州当局者がまとめた初期評価からみえてきた。トランプ政権は当初、イランの核施設に大打撃を与えたつもりでいたが、実際は「ハズレ」だったのだ。

“If Iran wants to fight, that will be the official end of Iran. Never threaten the United States again! “ (イランが(米国との)戦いを望むなら、その時はイランが本当に終わる時だ。だから決して米国を威嚇するな)

上のコメントはトランプ氏が自身のXで述べたものだが、実はこの発言は2019年5月20日に発したものである。第一次トランプ政権時代から、イランに対して敵対的な態度をとってきているが、それだからといってトランプ氏は本気でイランを「終わり」にしようとは思っていないし、行動にも起こしてこなかった。

トランプ氏はイランとの関係を、現体制の存続を前提としていることが6年前から変わっていない。表面的には過激なことも口にするが、全面戦争でイランを「終わり」にしてしまったあとの責任の方が大きくなり、いまのままでというのが本音として透けてみえる。