米国のエミー賞授賞式で、俳優の真田広之氏が主演男優賞を受賞した時の英語の挨拶があまりに巧みだったので、思わず唸ってしまった。話すスピードは英米人ほど速くはないが、発音がほぼネイディブ並みで、日本で生まれ育った人とは思えないレベルだった。
経歴を少し見ると、中高大とずっと日本で、大学卒業後も日本で仕事をしていたが、2003年に公開された映画「ラストサムライ」の出演をきっかけに活動拠点をロサンゼルスに移したという。ただ、20年以上米国にいても、大人になってから移り住んだ人は、それなりに英語にクセがある人がほとんどだ。
だが真田氏の英語の発音のうまさは耳の良さもあるだろうが、ネイティブのような響きで驚いた。かなり自分で努力し、矯正していったと思われる。それほどスムーズな英語になっている。私も大学卒業後に米国に渡り、25年現地で生活したので、そのあたりのことはよく分かっているつもりだ。
これからも俳優として、プロデューサーとして、活躍してほしいものである。