株価暴落のニュースが世間を騒がせているが、米大統領選は11月5日の投票日に向けて粛々と進行している。各種世論調査の数字を眺めると、現時点では民主党カマラ・ハリス氏がドナルド・トランプ氏をややリードしている調査が多いが、今後3カ月でどういう展開になるかは誰も読めない。
上の地図は、CNNが最新の世論調査でどちらが優勢かを州ごとに示したものだ。青が民主党(ハリス)で赤は共和党(トランプ)。ご存じの方も多いと思うが、米大統領選というのは総得票数で争う選挙ではなく、全米50州に人口比で割り当てられた「選挙人(計538人)」を取り合う戦いである。
カリフォルニア州は最も人口が多いので、選挙人数は55。次いでテキサス州が38人、フロリダ州が29人、人口の少ないモンタナ州やバーモント州などはそれぞれ3人が割り当てられている。
538人の過半数である270人を奪った候補が勝つのだが、今年は接戦が予想されているので、269人対269人の互角になる可能性が指摘されている。米国は今、それほど真っ二つに割れているということである。引き分けになる確率は低いのだが、シナリオとしては十分あり得る。
米選挙史を眺めると、過去に 一度だけ引き分けになったことがある。1800年に行われたトーマス・ジェファーソンとアーロン・バーの間で行われた選挙で、今年は2度目の互角の可能性がでている。今後の展開がみものである。