驚きの広さ:コクーンシティ

「今さらながら」なのだが、昨日初めて、さいたま新都心駅に隣接するショッピングモール「コクーンシティ」を訪れた。

コクーン(繭)と呼ばれる施設が3棟あり、中に入るとそこは驚きの広さで、通路も店舗もこれまで知っている日本のショッピングモールの広さを凌駕している。まるでアメリカのショッピングモールに迷い込んだかのようで、私にとっては懐かしさが込み上げてキョロキョロしてしまった。

建築を担当した人たちに取材をしたわけではないが、アメリカのショッピングモールを参考にしたことはほぼ間違いないと思われる。通路も店舗も、贅沢なまでに広々とした空間がとられており、のびのびした気分になる。

さらにあらゆる種類のモノが売られているため、ここに来ればなんでも手に入る印象を受けた。また来てしまいそうである。

南極の氷が融解している:ペンギンが危機に

地球の温暖化が叫ばれて久しい。気温の上昇だけでなく、深刻なのは南極の海氷が融解していることだ。南極の氷の厚さは最も厚い所で4500メートル、平均で2450メートルといわれている。

仮に南極の氷がすべて融けだすと、世界の海面が現在より40〜70メートルも上昇すると言われている。そうしたことがすぐに起こる可能性はほとんどないが、それでも南極の氷床の融解ペースは1990年代と比較すると格段に速くなっている。

Emperor Penguins on Thin Ice | The Scientist Magazine®
Photo from Twitter

米コロラド州ボルダー市にある国立雪氷データセンター(NSIDC)は先日、南極海の海氷面積は1979年に衛星記録を始めて以来、過去最小を更新したと発表した。今年のピーク時にはテキサス州とアリゾナ州を合わせた面積の海氷が融解したという。

米科学雑誌「サイエンティフィック・アメリカン」によると、海氷が減ることで、昨年、皇帝ペンギンのヒナが約1万匹も死んだという。今年も同じことが起こる可能性が高いといわれている。

皇帝ペンギンは毎年、5月から6月にかけて産卵し、2カ月後、冬の暗闇の中で孵化する。ヒナは柔らかい羽毛におおわれている間は氷上ですごす。 12月頃になると防水性のある羽毛が生えて海に入るのだが、その前に海氷が溶けてしまうと、ヒナたちは水に溺れ、餓死するか凍死する可能性が高くなる。

英国南極地域観測所の地理学者であるピーター・フレットウェル氏は、英雑誌「コミュニケーションズ・アース&エンバイロメント」に 次のように述べている。

「長い目で見れば、皇帝ペンギンの運命は、私たちがどれだけ大気中に炭素を排出し、どれだけ地球を暖め、気候を変化させているにかかっている。私たちの今後の行動次第なのである」

こうしたことを考えると、日々の生活の中で人間は電気やガスなどのエネルギーをいかに効率よく使い、また節約しなくてはいけないかがよく分かる。

連載お休みのお知らせ

連載している「日本ビジネスプレス(JBpress)」の原稿を、しばらくお休みさせていただきます。再開する時はまた当ブログでお知らせいたします。よろしくお願い申し上げます。

なんとしてもアメリカへ

日本ではあまり大きな報道になっていないが、アメリカとメキシコの国境付近にいま、1日1万人ほどの移民が集まってきている。多くは不法移民で、メキシコだけでなく、コロンビアやパナマ、グアテマラなどからアメリカに入国するためにやってきている。

私が25年住んだ首都ワシントン周辺にも多くの中南米人が住んでいて、小さな町ができているところもある。何度となく彼らと接触し、取材もしたことで、彼らが何故アメリカを目指してやってくるのかはわかっているつもりだ。

彼らにしてみるとアメリカはある意味で夢の国で、稼げると同時に、自分次第で社会的な成功をつかめる場所と捉えている。それは祖国よりも生活状況が確実に上向くということでもある。逆にいえば、祖国では経済的にかなりの貧窮を経験してきているということで、「現状からの脱出」の最終到達点がアメリカなのだ。

国境には場所にもよるが、高さ数メートルの鉄製の柵がある。それでも彼らはさまざまな方法でそこを越えてくる。何百キロも歩いてきて、柵ひとつで自分の目的を諦めたりしない。不法であるため、米国側で待ち構える警察官に拘束されることも少なくないが、それでも諦めたりはせず再び越えてくる。

もちろん不法入国は声を大にして勧められるものではないが、彼らの気持ちに思いをはせると「いいよ。越えてきて」と声をかけたくもなる。日本ではこうした状況に直面する人がいないだけに、少しだけでもご理解いただけると嬉しくなる。