日米首脳会談のコト、、、

岸田首相がワシントンでブッシュ大統領と会談し、ブッシュ氏から「真の友人」と言われたことがしきりに語られている。だが本当に重要なのは日米両国が力を合わせて次に訪れるかもしれない紛争・戦争を防止できるかどうかである。問われるべきは、中国、ロシア、北朝鮮といった国の挑発的な行動をどこまで防止できるかであり、国際交渉によって上記3国にブレーキをかけなくてはいけない。

岸田氏はバイデン大統領から「真の友人」と言われて浮かれていてはいけないし、バイデン氏もアジアにおいて日本と具体的にどういった取り組みができるかを練り込んでいく必要がある。

今回ホワイトハウスは、日米首脳会談後に恒例となっているイーストルームでの共同会見を開かなかった。これはブッシュ政権側が決めたことで、岸田氏に選ぶ余地はなかったのだが、「岸田氏だから開かなかった」というわけではなかったかと思う。

理由はむしろバイデン氏の方にあった。というのも、いま米メディアはバイデン氏の副大統領時代の機密文書問題を追及しており、記者会見を開くと間違いなくそこを突っ込んでくる。

ワシントンで私がホワイトハウスをカバーしていた時に痛感したのだが、日本の首相が渡米し、日米首脳会談を行った直後の会見であっても、米記者たちは日本などには全く触れずに自分たちに関心のあるテーマで質問をぶつけてくる。バイデン政権はほぼ間違いなく、このテーマを回避したかったのだろうと思う。それがホワイトハウスのやり方である。