日本の女性首相はいつになる

イタリアで25日、総選挙が行われて極右政党の「イタリアの同胞」が勝利したことで、同党のメローニ党首が次期首相になる公算が高まった。そうなればイタリア初の女性首相ということになる。

昨日、日本外国特派員協会(FCCJ)で仕事をしている時、仕事仲間のイタリア人女性記者(I)とスイス人記者(S)と私の3人で当件について話しあう機会があった。S記者がI記者に言葉を投げた。

「初めての女性首相が誕生して、感慨深いものがある?」

するとI記者は「全然!」と、即答した。私は「それは彼女(メローニ氏)がコンサバだから?」というと、I記者は「コンサバではないんです。極右の人間なのです。だから女性が首相になっても少しも嬉しくない」と本音を述べた。

私は「政治思想を抜きにしたら、女性を国家のトップにするということは、ある意味で価値があることかと思う。なにしろ日本はまだできていないし、たぶんあと10年たっても日本で女性首相は誕生しないかもしれない」と述べた。

するとS記者が、「米国もできていない。女性の社会進出という点ではどの国よりも進んでいるようにみえても、いまだに女性大統領を選出できていない」と言った。

それは女性の頑張りの必要性と同時に、「男社会」が政界に見えない壁を張り巡らせているということでもあり、まだまだ世界には取り組まなくてはいけない課題がたくさんあることを思い知らされた。