選挙での重要人物(2):2020年大統領選(41)

今日は9月8日に書いたブログの続きである(選挙での重要人物:2020年大統領選(40))。

トランプ陣営の選対本部長であるビル・スティーピエンとバイデン陣営の ジェニファー・オマリー・ディロン について記したい。 2人とも40代前半で、「候補を勝たせる」という仕事をする上ではあぶらが乗った年齢かと思う。

スティーピエンはニュージャージー州出身で、ラトガーズ大学に在学中(19歳)から地元政治家の選挙活動に携わった根っからの「政治屋」である。大学卒業後も政治家の選挙や広報の仕事をつづけ、2004年のブッシュ再選時、ニューハンプシャー州で政治部長を務めている。学生時代からずっと共和党支持者である。

photo from twitter

2009年にはニュージャージー州知事になったクリス・クリスティーの選対本部長として「勝たせ方」に磨きをかけた。クリスティーは14年、36歳のスティーピエンを同州共和党委員長に抜擢する。その時のコメントが残っている。

「スティーピエンほど共和党のことをわかっている人物はいない。共和党をどう伸ばすべきか、有権者とどうかかわるべきか、そしてどうやれば勝てるかを、たぶん全米で最もよく理解している人物だ」

彼の噂がトランプの耳に入るのは時間の問題だった。トランプが大統領になった2016年、スティーピエンは選対本部長ではないがトランプの選対に加わって当選の一躍を担った。そしてホワイトハウスで仕事をしたあと、2020年7月から選対本部長に抜擢されたのだ。

トランプをいかに勝たせるのか。彼の意気込みがでているコメントがある。

「選挙まであと109日です。ゴールははっきりしています。投票日まで、毎日勝つことが大事なのです。ジョー・バイデンよりも、より多くの日で勝てばトランプ大統領は再選します」

数字を重視するスティーピエンの腕の見せ所である。次回はバイデンの選対本部長についてを記す予定。(敬称略)