ロシアがウクライナに軍事侵攻してからすでに3年が過ぎた。ウクライナが今月11日、米国との高官協議を行い、一時停戦の提案を受け入れたことはグッドニュースであるが、ロシアが停戦に応じるかは現時点ではわからない。先日も当ブログで記したように、戦争を歓迎している市民など皆無に等しいはずなのに、政治家が自分たちの利益を追求して愚かな行為を繰り返してしまう。
ただ、トランプ政権については賛否両論はあるが、ウクライナ戦争を終わらせるという点ではプラスにはたらいており、停戦が実現しそうな段階にまできたことは何よりかと思う。ゼレンスキー大統領は自身のSNSで「双方の代表団は建設的な話し合いをした。トランプ大統領に感謝している」とまで書いた。
トランプ氏の選挙時の公約の一つが「世界各地の戦争を早期に終わらせる」だったので、本当に停戦が達成されれば公約が果たされることになる。ただ問題はロシアの出かたで、今回の戦争を始めたロシアが停戦の提案をすぐに受け入れるかは微妙なところだ。ロシア上院のコサチョフ副議長は米国とウクライナによる停戦の提案は拒否すべきとの態度を示しているため、すぐには和平に結びつかないだろう。
ロシア国内にも戦争を終わらせるべきとの考え方を支持する動きはあるが、政府トップは最終的に「ゼレンスキー氏の排除」を目論んでいることから、簡単に終着点にたどり着くことはできないかもしれない。現実の政治の難しさはこういうところにある。