不人気同士の接戦

米大統領選挙の投票日(11月5日)まで約半年。バイデン・トランプ両氏の支持率はほぼ互角で、バイデン氏が現職大統領だからといって大きくリードしているわけではない。

首都ワシントンにある独立調査機関「ピュー・リサーチ・センター」が4月24日(米時間)に公表した世論調査によると、バイデン氏に投票しますと回答した人は48%であるのに対しトランプ氏は49%。拮抗が続いている。

興味深いのは、白人の56%がトランプ支持であるのに対し、バイデン支持は42%である点だ。逆に黒人の支持率はバイデン氏が77%だが、トランプ氏はたった18%でしかない。同様にヒスパニックやアジア系有権者の多くはバイデン支持に回っている。

ただ、回答者は高齢の両氏に対して不安を抱いてもいる。65%の回答者はバイデン氏の健康状態を憂慮する一方、59%はトランプ氏の倫理観に疑問を投げている。さらに、およそ半数の49%がバイデン・トランプ両氏ではなく別の候補者を望んでもいる。いわゆるダブルヘイター(大統領選:鍵をにぎるダブルヘイター)が今年の選挙ではいままで以上に多いのだ。

さらに現職バイデン氏は「大統領として相応しくない」と回答している人も全体の62%もおり、今年の大統領選は「不人気同士の接戦」と言えそうだ。