私の仕事場である外国特派員協会で今朝、友人の外国人記者とある話題で話し込んだ。
今月に入り、米3大ネットワークのひとつであるCBSニュースが東京支局の閉鎖を発表。50年以上もつづいた支局で、東京支局を閉鎖するということは、ニュース業界がインターネットを含めた新たなニュース媒体の席捲によって大変革を迫られていることを意味する。
すでに多くの方は既存のニュース媒体が弱体化してきていることはお気づきかと思う。15年ほど前、3大ネットワークを含めたTV、新聞、雑誌等の凋落に歯止めがかからないという記事を書いた。視聴者は既存のテレビ局からケーブルテレビに移行し、紙媒体でもこれまでの大手新聞や雑誌からインターネットに移っていた。
そしていま、ネット時代でも生き残れると思っていた大手のCBSニュースが東京支局を閉鎖したのだ。同社のロンドン支局長であるアンドリュー・ロイ氏は「この地域で起こっていることを考えると白旗を揚げるようなものだ」と発言。無念さをにじませた。
関係者によるとアジアには他に支局はないという。北京支局はあるが特派員はおらず、プロデューサーとカメラマンがいるだけ。CBSは今後、ロンドンやロサンゼルスから東京を含めたアジア諸国を取材することになりそうだ。