大変化を求めたアルゼンチン

いまのままではダメだ、、、。

国民からそんな声が聞えてきそうなのが南米アルゼンチンである。19日に投開票された大統領選挙で、過激な主張を繰り返していた極右の独立候補ハビエル・ミレイ氏(53)が勝利をおさめた。

ミレイ氏はアルゼンチンの公式通貨を米ドルにするとか、中央銀行を廃止するとか、通常ではほとんど考えらえないような政策を主張した中で、得票率56%を獲得して当選を果たす。自由奔放な発言を繰り返してきたミレイ氏が勝つとは当初予想されておらず、国民だけでなく近隣諸国からも驚きをもって受け取られている。

「奇人」との愛称をもつミレイ氏が勝った最大の理由は、アルゼンチンがいまインフレ率143%という経済的窮状に直面しているため、国民からは「何とか現状を脱したい」との思いが強かったことがあげられる。 普通の政治家ではやれることが限られているため、ミレイ氏のような人物に期待が集まった。

アルゼンチンはいま、 国民の40%以上が貧困ラインを下回った生活をしていると言われており、大ナタを振り下ろせる人物が求められていた。ただ現実問題として、ミレイ氏の周囲には同氏をサポートをする人材がおらず、すぐに経済支援チームを組める体制にないといわれる。

アルゼンチンには一度、足を運んだことがあるが、居心地のいい素晴らしい場所だっただけに、新大統領のもとで国家が上向きになることを祈っている。