2024年大統領選:どちらが有利か

来年11月の大統領選は今後大きな波乱がなければ、バイデン対トランプの戦いになるが、現時点での2人の支持率はほぼ互角である。私がよく閲覧する「270towin」という、選挙に特化したサイトによるバイデン対トランプの二者択一の世論調査では、バイデン氏の46%に対しトランプ氏が44%である。この数パーセントの差異は今後1年でいかようにも変わるので、今後どう動くかに注視している。

私は1990年から現地で取材をしていたこともあり、大統領選へのこだわりはかなり強く、さまざまな視点から選挙を追ってきた。

バイデン氏は高齢であるが再選を望んでおり、民主党内での支持率は現在75%。大統領選では歴史的に現職が圧倒的に有利で、選挙資金も集まりやすい。最新の数字ではバイデン氏の集金額は9100ドル(約137億円)で、トランプ氏よりも上回っている。

ただ、大統領選は有権者の総得票数で争う選挙ではない。全米50州に割り当てられた選挙人をより多く積み重ねていく戦いで、選挙人の総数が過半数の「270」を獲得した候補が次期大統領となる。

たとえば、リベラル州として知られるカリフォルニア州の選挙人数は54。歴史的に民主党が同州を奪ってきており、現時点での数字はバイデン53%対トランプ30%で、もちろんバイデン有利である。逆に保守州であるテキサス州(選挙人数40)はトランプ45%でバイデン37%という数字だ。

ただ以前にも書いたが、「おじいちゃん対決」を脱して、夢のある未来を積極的に描ける若い候補に場を譲ることもアメリカらしさであり、個人的希望を述べれば、お二人には早めに退場してほしいと思うことしきりである。