トランプの支持率がいまだに高い理由

アメリカ大統領選の予備選(アイオワ州コーカス:2024年1月15日)が始まるまでにはまだ時間があるが、選挙活動はすでに活況を呈している。その中でも、共和党から出馬しているドナルド・トランプ氏の支持率が依然として同党ではトップで、このままの流れでいくと来年11月の投票日にはバイデン対トランプという「おじいちゃんの戦い」になる可能性が高い。

民主党の現職バイデン氏が再選を望むことは年齢を考慮しても「アリ」だろうが、共和党が再びトランプ氏を代表候補に推す意図がどうしても解せないのだ。これまで数々の暴言を吐いてきた人物であり、多角的に大統領としての適性を考えたときに、私の中には不適任という答えしかない。

それではなぜ共和党員たちはトランプ氏を担ぎ上げようというのか。最新のロイター通信の世論調査結果を眺めると、共和党指名争いで「トランプ支持」と答えた人は52%で、2位の デサンティス・フロリダ州知事は13% にとどまっており、トランプ氏が大きくリードしている。

トランプ支持者の多くはクリスチャンの白人男性で、近年は世間の関心が女性やマイノリティーにいきがちであるため、「自分たちこそが偏見の被害者である」との思いを強くしている。この思いこそがトランプ氏の政治家としてのキャリアのスタートで、白人男性の被害者意識がどれほどトランプ氏をもちあげているかは日本にいるとなかなか理解しづらい。

共和党有権者の多くがトランプ氏の非難を避けているということもある。ある世論調査では、回答者の3分の2は「白人男性こそがいまの米国ではもっとも差別されているグループ」と答えているほどだ。それを代弁してくれているのがトランプ氏なのだという。

さあ、トランプ氏はどこまで突っ走れるのだろうか。

古代メキシコ展

東京上野にある東京国立博物館で開催中の「古代メキシコ展」を観てきた。現地からいくつもの遺物が運ばれ、ゆったりとした空間の中にさまざまな展示物が配置されていた。

ご存じの方もいるかと思うが、私は大学時代、マヤ文明に魅せられて考古学者になることを夢みた時期があった。だから、古代メキシコ展ときくと、さまざまなことが脳裏を駆け巡り、落ち着きをなくす。

展示では特にヤマ文明とアステカ文明に焦点があてられていたが、私はマヤの前のオルメカ文明というものに興味を抱いていた。紀元前1500年頃からユカタン半島のつけ根の部分に古代文明を築き、人間とジャガーを融合させた神を崇め、多くの石像をつくった。

もともと中米に人はいなかったという説が有力で、オルメカ文明を築いた古代人はアジアからベーリング海峡を渡ってアメリカ大陸に入ったということになっている。のちにマヤ文明を開花させ、そしてアステカ文明へと移っていくが、文明の築き方は世界で多くの共通点がある。文字をつくり、ピラミッドをはじめとする石を使った建造物を建てる。そこには統治機構があり、社会を長期間維持するだけの権力者がいた。

少し首を突っ込むと、また考古学をやりたくなったりするが、学生時代にジャーナリズムの方が魅力的に感じて進む方向を変えたので、また方向転換することはないが、考古学にはいまでもジリジリするものがある。

品質を急速に向上させている中国の電気自動車、米国市場席巻の日も近い

米自動車業界がいま頭を痛めている大きな問題がある。

それは中国製の電気自動車(EV)が米市場に流入してきた時、中国車に席巻される恐れがあるということだ。米メディアの中には「米国の車道のほとんどが中国車に埋め尽くされる」と表現する媒体もあるほどだ。

いったい何が起きているのか。

中国のEV大手、比亜迪(BYD)は2022年、190万台のEVを販売しており、すでに米国のEV最大手のステラ社の販売台数(130万台)を抜いて世界トップに立っている。

米自動車業界ではすでに、EVにおいては中国が米国の先を歩いているとさえ言われるほどだ。しかも中国製EVは価格の点でも消費者が手に取りやすい設定になっており、はるかに競争力がある。

米自動車評価メディアとして名高い「ケリー・ブルーブック」によると、米市場で販売されているEVの平均価格はいま、5万3438ドル(約775万円)で、かなりの高額である。米国では3万ドル(約435万円)以下でEVが購入できればラッキーと言われるほどだ(続きは・・・品質を急速に向上させている中国の電気自動車、米国市場席巻の日も近い)。

プリゴジンの死が語るもの

ロシアの民間軍事会社ワグネルの代表を務めていたエフゲニー・プリゴジン氏が死亡したというニュースが23日に伝わった。プリゴジン氏の搭乗していた自家用ジェットが墜落したのだが、日本時間24日午前の段階では原因は不明。

しかし、同氏の政治的な立ち位置を考えると、プーチン側に殺害されたと考えるのが最も妥当な見方だろう。西側メディアの中にも「詳細は乏しいが暗殺された」との報道がある。プリゴジン氏は6月にプーチン氏に対する反乱を起こしたが失敗し、ベラルーシに追放されていた。

まだ墜落原因は明らかになっていないが、機内にあったワインケースに爆弾が仕掛けられていて、それが爆発したとの報道もある。もしプーチン氏が背後にいて、殺害を命じたのであれば、私は独裁者が犯す典型的な誤りをおかしたと考えている。

自分を裏切ったプリゴジン氏を、追放した後でも許せないプーチン氏は独裁者の罠にはまったのではないだろうか。ロシアで絶対的な権力を誇るプーチン氏は、自分の強さを誇示したいがために今回の爆破を命じたのであろうが、殺害という行為にはトレードオフがつきもので、結果的には権力を弱体化させることになると思われる。

というのも、プーチン氏の部下たちは、「次は自分の番ではないか」と考えるようになり、次第に権力者から離れていくようになるからだ。政権内部の人間が身の危険を感じるようになればクーデターが起こる可能性が高まる。

もちろんこれは私の「読み」でしかないが、あながち間違っていないのではないかと思っている。

新型コロナが減少へ

「ようやく・・・」と言っていいことが起きた。すでにご存じの方も多いかと思うが、新型コロナウイルスの新規感染者数がようやく減少に転じたのだ。東京では8週間ぶりに減ったということである。

昨年末から今年3月にかけて大幅に減り、その後感染者数は一定に保たれていた。だが5月頃から少しずつ増え始めていた。メディアが以前のように感染者数の速報を伝えなくなり、1医療機関あたりの感染者数として報道するようになったことで、全体像がつかみずらくなっていた。春先に1日数人にまで落ちた感染者数は最近、1医療機関あたり10人を超えるまでに増えてきている。

街にでても、いまはマスクをしている人の方が少数派で、電車やバスに乗ってもマスクをしない人が増えた。知らないところで、感染者は増えているとも思える。ただ「コロナに感染しました」という人は、私の周囲にはほとんどいないのも事実だ。

今回の減少に転じたニュースで、多くの方が安堵したかと思うが、専門家はまた増えることもあると警戒を解かない。 いまはお盆の時期で、医療機関が休みのところがあり、それで数値が低くなったとも解釈できるので、引き続き個人レベルでの感染対策を継続する必要がある。