日韓シャトル外交

岸田首相は7日、ソウルで尹(ゆん)大統領と首脳会談をおこない、12年ぶりに「日韓シャトル外交」を再開することで一致した。何よりである。常識的なことだが、微妙な関係にある知人・友人と仲たがいしない最善の方法は、コミュニケーションを頻繁にとって相互の考え方を理解することである。

喧嘩をしそうになっても、時間をかけて納得するまで話し合えば、多くのことは争いにいたらずに済む。個人間でも国家間でもコミュニケーションの重要さということは同じである。ましてや韓国という隣国といがみ合うことはデメリットでしかなく、両国政府は風通しをよくしておくべきなので、今回のシャトル外交の再開は「グッドニュース」である。

いまだに徴用工の問題が尾をひいているが、両者が納得のいく形で決着をつけられると信じている。それこそが政治家の役割であり、使命である。

実は私が1982年にアメリカの大学院に留学したとき、学生寮のルームメイトは韓国人だった。最初は彼も私も意識しすぎてギクシャクしたが、ある日、喧嘩になり、その時に相互に思っていることをとことん出し合ったことで、以後急速に仲がよくなった。それからはなんでも言い合える友人になった。

だから、私にとって韓国は理解しあえる相手という認識で、またそうしていかなくてはいけないと考えている。