海を越えなくなった日本人

数日前、留学生数が減っているというニュースがあった。新型コロナによって留学生の往来が停滞していることはわかるが、驚かされるのは、コロナ前まで毎年約10万人の日本人が留学していたのが、2020年度にはたった1487人しか留学しなかったという事実である。

海外から日本に来る外国人留学生も減っているが、それよりもコロナ感染を恐れることで、人生の選択肢が狭まってしまったことが残念でならない。国外にいくことで見えてくるもの、自然に身につくものは計り知れない。私自身、留学によってその後の人生は大きく変わったし、人生観や行動様式も米国留学でプラスに働いたと思っている。それほどのインパクトがあった。

それがコロナの影響で国内に留まることになり、留学を断念せざるを得なくなったというのは無念である。もちろんいまのような状況下であっても留学を強行する人はいるだろうし、その方がプラスであると私は信じる。しかし、2年前に私が留学できたかといえば、やはり踏みとどまっていたかもしれない。

ただ今後はコロナが収束し、再び海外にでるチャンスは増えてくるはずだ。長い人生の中での1、2年はすぐに取り戻せるので、留学を考えている方がいたら、これから果敢にトライしてほしいと思う。得るものは想像以上に大きいと申し上げておきたい。