日々感じる矛盾:新型コロナ(42)

今晩7時からの菅首相の記者会見をみた。滑舌の悪さを横に置いておくとしても、お世辞にも国民を納得させられるだけの言説になっていなかった。国家のリーダーとしてコロナをどう収束させるかの確固たる姿勢も、具体的な方策も示せていなかった。あらためて「この人が首相か、、、」とため息がでた。

同時に、悲観的にならざるを得ないのが、東京の新型コロナウイルスの感染者増である。連日、テレビニュースでは「先週の同じ曜日と比較して」という言葉をつけて数字を発表しているが、これが正確な比較になっていないことは多くの方も感じていることだろう。

というのも、PCR検査数が前週とまったく同じであれば問題ないが、分母が毎日のように違うなかでの比較は正確さを保てるわけがないのだ。東京都の「新型コロナウイルス感染症対策サイト」をみると、このところPCR検査数は連日7000人台であるが、まったく同じ数という日はない。少しずつ増減がある。

感染者数を発表する時に、「何人にPCRを行い、そのうちの800人が感染し、今日の陽性率は何々%です」という発表方法が妥当だと考えるが、感染者数だけを取り出して「先週の同じ曜日と比較して」といわれても「ハー?」と言わざるをえない。

さらに東京だけでなく、日本の日々のPCR検査数が少なすぎると考える。たとえばニューヨーク州の検査数は今年1月、2月など毎日約25万だった。春になって感染者がへったので、1日約10万になったが、7月に入ってもまだ5万前後で推移している。東京の1日約7000人とではケタが違う。ニューヨーク州の人口の方が東京都よりも500万以上多いことを考慮しても、東京都の検査数は少なすぎる。

これまでのコロナ感染者や死亡者数を眺めると、アメリカは何も誇れるものはないのだが、最近はワクチン接種が進んだこともあり、感染者数が格段に減った。

たとえば7月6日のニューヨーク州のPCR検査数は5万1237。感染者数は486人。陽性率は0.9%まで落ちている。一方の東京都は同日のPCR検査数が7892。感染者数は569人で、陽性率は6.0%。

東京は検査数が少ないため、感染者数が長い間、低く抑えられてきた。同日、仮に10万件の検査をした場合、東京都の感染者は単純計算で6000人ということになる。

東京都であれば1日10万の検査体制をとれるはずである。それだけの数をこなさないのは、感染者数を低く保つためと思われても仕方がないだろう。東京都は何かを恐れているのか。