トランプがしぶとい理由


トランプを裁く弾劾裁判がいよいよ始まった。当欄でも書いてきた通り、100人の上院議員の3分2(67)以上が弾劾に賛成しない限り、大統領を辞めさせることはできない。

上院では現在、100人中53人が共和党議員であるため、トランプを罷免させることは無理な状況だ。これは昨春から分かっていたことで、下院議長ナンシー・ペロシ自身も罷免は無理であるばかりか、弾劾裁判をすると国家をはっきりと2分させてしまうので反対であると言い続けてきた。にもかかわらず、心変わりをして弾劾裁判へと突き進んだのだ。

上の地図をご覧いただきたい。これは昨年12月中旬、連邦下院で弾劾に反対した(トランプを擁護した)議員の選挙区を赤で塗りつぶしたものだ。全体を観たかぎり、合衆国の大部分はいま「真っ赤っか」である。共和党がいかに多くの地域で支持されているかがわかるかと思う。これが現実なのだ。

ミネソタ州(中央上)に1選挙区だけ青で塗られたところがご確認いただけるかと思う。そこは民主党員でありながら、トランプを「弾劾すべきではない」とした議員(コリン・ピーターソン)の選挙区だ。

弾劾裁判の結果はもうわかっているので早めに切り上げて、大統領選に傾注すべきである。(敬称略)